算数の授業の中において、
どうしても公式で教えなければならないカリキュラム
というのは存在します。
例えば三角形の面積とか、等差数列、円周率を使ったものなどです。
公式の丸暗記を望まないので、
このような公式めいたものが出てくるときは
普段の授業以上に原理原則を詳しく話し、
公式と原理原則が一致するように心がけます。
しかしながら算数が苦手な生徒には,、この説明がなかなか公式と一致しません。
例えば底辺の長さが6cm、高さが4cmの三角形の面積を求めるのであれば、
6(cm)×4(cm)÷2という式を書いてほしいと思っています。
底辺×高さ÷2を従順に守って欲しいというか、
きちんと底辺と高さが理解できていることを伝えて欲しいのです。
ところが算数が苦手な生徒には4×6÷2と書く生徒が多くいます。
「答えがあってるからいいでしょ。」といわれても、とても残念な気持ちになります。
実は算数が出来る生徒ほど、こういった式は崩しません。
崩すことが賢い式なんていうものもありますが、それはそれです。
基本的な公式のような式は出来る生徒ほど従順な式を書き続けます。
説明通りにストーリーを頭に描きながら式を書いているようなイメージです。
それがとても大切であることに気付けるかはとても大切なことに思えます。
今週5年生の授業は円とおうぎ形の長さの授業でした。
直径×3.14なのか半径×2×3.14なのかは
先ほどの三角形の面積よりは1つ先のレベルかもしれません。
きちんと理解してさえいれば、
この公式は臨機応変に使い分けられるべきなのではないかと思います。
計算がしやすいほうを選ぶとか、状況に応じた使い分けが意外と大切に思えました。
ましておうぎ形になるとより素直さが大切になる気がします。
ただ、算数が苦手な(きちんと理解することへ壁を感じてしまっている)場合、
こうやって解いてもいいけど、
こうやって解いてもいいはよけいに出来なくなってしまいます。
サーパスではそれを危惧して、
和差算では大きいほうの線のはみ出している部分を引いて割り算したり、
つるかめ算の面積図は必ず大きい長方形を出して答えを出しています。
最初の第1歩は教えられた通りで良い気がしますが、
そんな問題もいつか、
これって小さい線を伸ばして長い線と揃えても出せるなとか、
この面積図、中に長方形を作って考えてもいいな。
なんてことに気付いてくれたら、パターン的な算数から脱却出来る気がします。
目の前の正解で安心しがちですが、
本当に分かっているかは意外と式からも感じられるので、
式を書く時に順番もこだわれるようになってほしいと思います。