佐野
「何といっても、生徒の個性は十人十色。
毎年、新たな「個性」と出会えるので、まったく飽きることがない!
というのは、塾の先生という仕事の良さではありますが、
かといって、子どもは一筋縄ではなかなか行きませんよね。
先生方の仕事上の苦労話も聞いてみたい気がします。」
佐野
「では、まず自分からいきますね。
個人的に大変だと思うのは、子どもたちに
『本当の自由』という意味を伝えるのにエネルギーがいるという点です。
『自由』は『責任』とセットになって意味を持つのですが、
子供たちにとっては『勝手気まま』が自由で、それが『楽しみ』だと考えがちです。
そんな『自由』は、自分だけの自由であって、
友達の『自由』を奪うことにもなるのですけれど、
子どもはどうしても『奔放』を求めてしまいがちです。
だからといって、頭ごなしに叱りつければ、
勉強は『自由』どころか受け身になってしまいます。要は、『納得』なのですが、
『納得』させるのにはどうしても時間のかかる子もいます。
生徒に納得させるまでの『忍耐』。これがツラさですかね。」
菊池
「人との出会いや縁、タイミングが色々と重なり、この仕事を始めましたが、
仕事が辛いと感じたことはありません。
この仕事が好きで、生徒の笑顔を見るのが好きなんです。
やりがいと言ったら6年生の夏から始まる過去問演習の準備です。
卒業生が残していってくれた本物の入試問題を
過去問演習の時に使わせてもらっていますが、
準備の際には、その過去問を残してくれた卒業生のことが浮かびます。
そして、その過去問を使用する今年の生徒はどうなのか。
過去問前の準備や過ごし方、本気度ややる気が垣間見えるという点で、
過去問演習の準備は身が引き締まり、非常にやりがいを感じています。」
荻野
「勉強を通して生徒と関係性が構築できていると実感できるときは
楽しいですし、やりがいを感じます。
また、人付き合いが得意な方ではないので、勉強を媒介にして、
普通だったら関われなかっただろう人たちとつながれるのは感動さえします。
一方で、秩序のある上で楽しい授業をつくることが、
他の先生方と比べてまだまだなので、もっともっと精進しなければと思っています。」
三柴
「サーパスでは、授業のカリキュラムや課題、テストの作成、
と全てを任せてもらえています。ですから、やりがいはものすごく大きいです。
もちろん、それに伴う責任も大きなプレッシャーとなっていますが、
自分がやらなきゃ!という強いモチベーションになっています。
ただ、合格させるという至上命題があるため、
自分の中で100%やりきったと満足できることはほぼ無いですね。
例えば、30人中30人が、それぞれの入試問題で合格平均点に達した上で、
第一志望に合格するということが無い限り、満足できることは無いのだと思います。
それがこの仕事で最も辛いところかもしれないですね。」
江角
「サーパスでの日々をストレスに感じたことはありませんので、
この環境と、通ってくださる生徒や保護者の方々には、本当に感謝です。
ただ、苦労話ってことになると、それはそれはたくさん、話しきれないほどありますね。
一つに絞るとなると…『熱』の持たせ方が難しい時代になったなと思います。
成績の良し悪しにかかわらず、そこそこ頑張る子は昔より多い気がするんですけど、
一生懸命を通り越した感じっていうんでしょうか。
一心不乱、いやちょっと違うかな。脳内麻薬(ドーパミン)がドバドバ出ているような、
グァーってやる感じまでにならない。伝わります(笑)?
自分の人生は自分次第で豊かにできる!
とまでは、小学生は思わないのかもしれませんが、
ちょっと恵まれすぎ、与えられすぎなんですかね。
のめり込む感覚を味わって欲しいと願って、手を変え品を変え色々やってみています。」
加瀬
「科目を教えるだけでなく、進路指導も担当している分、
それを満足していただけたか、と自問自答しています。
それこそお勧めした学校に進学しようものなら、その責任はずっと続きます。
どの学校にも多くの魅力があるわけですが、
しかしながら進学できる学校は1校なので、
そこでの出会い、学びがかけがえのないものであって欲しいと願っています。」