6年生から塾通いを始めても、頑張れば志望校に合格できる!
という体験談を語っている人がいますが、
当然ながら、それが誰にでも当てはまるわけではありません。
やはり、6年生の勉強には、4、5年生の勉強が下地となっていて、
4、5年生の勉強には、小学校低学年、あるいはもっと幼少期の勉強が
下地となっていることは間違いありません。
では早くから塾に通った方がいいか?というと、そうとも言えません。
良くも悪くも、塾に通えばテストがあります。
テストがあると、いい点数を取りたいがために、
テストのための勉強をすると思います。そうすると、
勉強の仕方だけでなく、解き方、答え方なども、どんどんとこなれていきます。
ところが、その慣れが知らず知らず思考の幅を狭めてしまうような、
その子その子の良さを小さくまとめてしまうような、
そういう副作用を起こすことがあります。
テスト勉強をすることが悪いわけではありません。
ただ、テストに出ることしか勉強しないようなやり方では、
勉強する目的が、テストに出るから、良い点数を取りたいからだけになり、
テストに出ないことは、学ぶ価値がないように感じてしまうかもしれません。
また、例えば低学年の国語では、
傍線部の直前に答えが書いてある問題が本当に多いのですが、
傍線部の直前しか読まずに答えを書き、合っていたら終わり!
という学習では、国語力は着きません。
力が着かないどころか、悪い癖だけ着くことになるわけです。
要は何を言いたいかと言うと、受験学年なら多少仕方ありませんが、
そうでないうちは、テストだけのための勉強にならない方がいいということです。
受験学年になるまで勉強しなくていいと言っているわけではなくて、
受験学年になるまでは、むしろテストに出ないことまで勉強しよう!
と、極端に言うなら、そういうことです。
上の国語の例でいうと、問題で聞かれている部分は、傍線部の直前だったとしても、
全文読むことが大切だ!と、そういうことです。
どうしても塾というところは成績でクラスを分けてしまいます。
限られた時間の中でテストをどうにかしようと思ったら、
テストに出ることだけを勉強しがちなのもわかります。
しかし、テストを乗り切った先に、
その勉強の仕方のせいで、伸びない未来が待っているとしたら…
それは望んでいないはずです。
まぁ、難しく考えずに、国語は全部読みましょう!ってことです。