大阪桐蔭が春・夏の甲子園連覇に続き、
国体でも優勝(準決勝で勝った2チームが両校優勝)し、
松坂大輔(現大リーガー・レッドソックス)を擁した横浜高校以来の
3冠制覇を成し遂げました。
準決勝の相手は、この夏に高校野球の奪三振記録を塗り替えた松井を擁する桐光学園。
しかし、大阪桐蔭はこの松井を4回までにマウンドから引きずり降ろし、今年のドラフトの目玉であるエース藤浪を9回まで温存したまま13対0で勝利。
松井に「レベルが違う。」と言わせるほどの圧勝でした。
しかし松井はまだ高校2年生です。
別に桐光学園に肩入れしているわけではないのですが(笑)、高校生の1年は大人の1年とは比べものにならないくらい成長しますから、来年の夏に向けて、焦らずじっくりと準備して欲しいと思います。
高校野球の規則では、冬の間は試合をしてはいけないそうです。
これは暖かい地域だけ練習できて寒い地域は練習ができないというハンディ(差)が出ないようにということと、ケガを予防するためだそうです。
それでこの時期は、試合ができない代わりに長い距離を走ったり筋トレをしたりして、来年いざ大会が始まった時に途中でバテることのないように、怪我をしないようにと、体力をつけ筋力をつける時期に充てられます。
プロ野球でも、日本一が決まってシーズンが終わると、スポーツニュース等で選手の自主トレの様子がよく放送されます。
この時期にどれだけ自分を追い込めるかで翌年の結果が変わるそうで、ここで「休みだ〜!」と、トレーニングをサボってぐうたら生活をしようものなら、間違いなく翌年には悲しい結果が待っているのです。
基礎体力、基礎筋力作りから始まるトレーニングですが、例えば長い距離をゆっくり走っていたのが、短い距離を速く走る、しかも何度も走る、というように、徐々に練習メニューは変わっていきます。
筋トレも、より負荷のかかる重いものを持ち上げるとか、自分の状態や時期に応じて変化していきます。
ちなみに冬が終わって、お尻が一回り二回り大きくなっていると、「おっ!このオフは頑張ったな!」となるようです。
そして暖かくなってくると、紅白戦や練習試合などの実践練習もおこなうようになって、やっと次年度の大会を迎えることとなるのです。
なぜ突然こんな話をしたのか。
それはもちろん、勉強にも当てはまる話だからです。
この時期、塾からは受験生へのメッセージが多くなります。
しかし、4年生や5年生にも、この時期にやっておいて欲しいこと、意識しておいて欲しいことがあります。
この時期の5年生の授業は、結構ハードな内容だと思います。
5年生を絶望の淵に追いやる気はありませんが(笑)、この5年生の授業をわからないまま「まだ5年生だし…」なんて意識で6年生を迎えたら、オフシーズンに休みを満喫してしまった選手のように、悲しいことになってしまうかもしれません。
テストの点数が良ければいいというものでもありません。
悪いよりは良いに越したことはありませんが、テストの結果に一喜一憂するよりは、今どんな課題を持ってやっているのかをハッキリさせた方がいいです。
「中学受験で一番大切な学年は何年生でしょう?」
当然6年生は大切です。
6年生の夏以降、本気で勉強した時の伸びは、目を見張るものがあります。
僕らは毎年毎年複数の子どもを見ています。
延べ人数で言ったら1000人をこえます。
夏以降に見違えるように伸びた子をたくさん知っています。
しかしそれでも、実は6年生になるまでの過ごし方が大事だと僕らは言うのです。
みんなが頑張る時に頑張っても、みんなが頑張っているのだから差は埋まらない。
日々の積み重ねでできた差は、そう簡単には埋まらないのです。
ただやみくもに知識や公式を覚えろとは言いません。
全ての娯楽を我慢して勉強しろとも言いません。
しかし、今だからこそやっておくべきことがあるのです。
「まだ5年生だし…」ではなく、「6年生になったら…」でもなく、「5年生(4年生)のうちにやろう!」という、そんな気持ちになれるといいですね。
「何をやったらいいかわからない?」ですか?
別に特別なことをする必要はないんですよ。
だって、今やるべきことを毎回の授業でやっているんですから。
要は、それを「やろう!」と思ってやってくれたらいいんです。