神奈川学園説明会(番外編)

昨日の神奈川学園の説明会は、サーパス対象の説明会なので、
学校主催でおこなう何十人、何百人と集まる会とは違い、
多いときでもせいぜい10人程度の説明会になることが多い。
(その少人数のために毎年説明会を開いていただいて、
本当にありがとうございます。)

人数が少ないので、説明会中に個別の質問も聞いていただけるが、
それよりなによりありがたいのは、
説明会後に校内を見学させてもらえることである。
各教室の授業の様子、実験中の様子、音楽や美術などの授業の様子、
そういった、生徒の普段の状況を見させてもらえると、
資料や、良いところばかりを集めたスライドよりも学校の雰囲気がよくわかる。
学校によっては、授業中に寝ている生徒や、お喋りしている生徒もいるが、
むしろ、そういう素のときの方が、先生の対応も見られてなお良い。

 

昨日、校内見学を担当してくださった先生は、
チャキチャキの江戸っ子ですか!?というくらいの勢いがあって、
言葉が淀みなくやつぎばやに出てくるので、正直、若干圧倒されるくらいであったが、
その先生の言葉の中で、僕の心に一番残ったものを勝手にご紹介したいと思う。

それは、今、多くの学校に設置されているカウンセラールームでの話なのだが、
「子どもだって学校行きたくないことはありますよ。大人だってあるんだから。
そういうときは、ここに来たらいいんです。
カウンセラーは2人いるんですけど、話の合う人と話したらいい。
こういうお部屋があるのはとっても良いことですよ!」
と、このようなことを、それまでと同じテンションで話された。

僕自身、多くの学校で、カウンセラールームの存在をうかがってきたが、
昨日の先生ほど、明るくポジティブに話された方を知らない。
大体、どこの学校でも、声のトーンを落として、
それこそちょっと隠したいことのように話されることが普通なのだが、
この先生は、明るく大きな声で「良いことですよ!」とおっしゃるのである。

 

学校見学の時間を十分に取っていただいているとはいえ、
限りある時間ではあるので、おそらく省略された言葉もあったろうと思う。
上に載せた文字(言葉)だけでは、
先生の気持ちや、言葉のニュアンスは正しく伝わらないかもしれないが、
中学の間、2人担任制で、生徒との交換ノートを毎日続けて、
多感で不安定な時期の子どもを複眼的にケアしようとする、
そういったことだけでも神奈川学園の在り方は素晴らしいと思っていたけれど、
またさらに上を行かれた気がした。