日曜日にEuro (ユーロ)がスペインの優勝で幕を閉じました。
史上初のEuro2連覇。
そして2回のEuroに挟まれたワールドカップも含めると、3連覇となる快挙です。
大会前には、前回覇者のスペインは他の国から当然研究されますし、
なおかつドイツの勢いがすさまじかったので、
「連覇は難しいだろう」とか
「FWのビジャやDFのプジョルを怪我で欠いてはキツイだろう」とか
言われていました。
しかし、終わってみれば大会を通じてたったの1失点での優勝。
運が左右した部分もあったとは言え、決勝でさえも4対0の快勝でした。
日本ではNHKが放送してくれなかったこともあり、
盛り上がっているのは一部のサッカーファンだけだったのかもしれませんが、
そもそもEuroはワールドカップに次ぐ国際大会で、
規模こそワールドカップに劣るものの、
プレーのレベルではワールドカップを上回るとも言われています。
と言うのも、ワールドカップに出場する32か国を純粋に実力だけで選んだら、
25か国以上がヨーロッパの国になりそうだからです。
ブラジルとアルゼンチンを見られないのは残念ですが、
どの試合も質が高く外れが無いと言われている、そんな大会がEuroです。
今回、準決勝までのドイツは本当に死角無しといった感じで、
もう優勝は決まりなのでは…と思わせるような強さでしたが、
そのドイツは準決勝でイタリアに敗れました。
ドイツは自分たちの流れでうまくいっている時はとんでもなく強かったのですが、
その流れを変えられてしまった時、こんなにも脆いのかというくらいチグハグでした。
解説者の方々はこれを「若さ」と言っていましたが、
まだ若いチームなので、2年後のワールドカップでは今回の経験をもとに、
さらにレベルアップしてくるのではないかと思います。
そして、ドイツを倒したイタリアは、
長き伝統である守備重視の戦術(カテナチオ)から、
守備力はそのままに積極的に攻撃に出る
スペインを模倣したパスサッカーへと生まれ変わりを目指し、
何人かの核となるベテランを残しつつも世代交代までもやってのけて、
決勝まで勝ち残ってきました。
世界最高峰リーグのセリエA(イタリアのリーグ)の第一線で活躍する選手たちが、
今まで自分たちがやってきたことへのプライドをかなぐり捨てて、
スペインを真似するということがどれだけすごいか。
それは中盤の要であるピルロの言葉
「スペインは圧倒的に有利だし、優勝候補筆頭だ。敬意を抱いているほどだ。」
からもわかる通り、
強くなりたいという気持ちプラス謙虚さが無ければできないことだと思います。
その2つの国と比べると、スペインの決勝までの試合ぶりは、
あまり強さを感じさせるものではありませんでした。
怪我でいない2人がいてくれたら…と思うことが多かったのです。
しかし決勝のスペインは100%でした。
確かに準決勝から決勝までの準備期間がイタリアの方が1日短かったとか
移動距離がとか、運もあったと思いますが、
それらの条件が全て同じだったとしても結果は変わらなかったのでは
と思ってしまうくらい、決勝のスペインは100%でした。
グループリーグや準決勝までは80%くらいの力でやっていたのだなと
確信してしまうような、そういう展開でした。
イタリアのゴールキーパーのブッフォンも試合後に
「彼らはさらに強くなっていた。」と語っているように、
そこに照準を合わせてきていたわけです。
僕はよくスポーツを観戦し、その話をしますが、ここに書いた3つの国の話も
それぞれ受験勉強に役立つヒントになるかと思っています。
深夜3時過ぎからサッカーを見る必要はないですが(笑)、
こんなことからも何かを感じ取ってくれたらいいなって思っています。