春の運動会が今日で終わるようだ。
塾では物静かな子が
リレーの選手や応援団として元気に活躍しているのを見ることができたり、
塾の父母会や面談には、かしこまった表情で来られることの多いお母さんと、
少しリラックスした感じでお話しできたりするのが運動会である。
めったにお会いすることのないお父さんとお会いできることもある。
個人的に、子どもの教育に関しては、
言いたいことをハッキリ言ってもらいたい性格なので、
この運動会の時のような距離感で、身構えずに、
普段も相談していただきたいなと思う。
社交辞令のような当たり障りのない「頑張ってますよ〜」なんて面談や、
オブラートに包んだまま核心に触れない面談だけは
しないようにと意識はしているが、
「今のままだと○○中学には合格しない」なんて一言も正直に言ってしまう分、
なんだか怖くて相談できなかった…なんてことがあるのではないかと心配もある。
お父さんお母さんが我が子にかけている愛情に、
僕らのそれがかなうわけもないが、
その子の将来を考えるからこそ、楽な方に行こうとした場合には、
立場を越えて本気で止める。
我が子ではなくても、子どもの将来がどうでもいいはずがない。
ましてご縁のあった子であればなおさら。
その子の能力、
これは今の段階で数字に表れている学力だけを言っているのではなく、
勤勉さだとか、興味の幅や考えの深さ、学び取ろうとする姿勢や意欲、
協調性やリーダーシップ…そういったものを総合的に判断して感じた能力であるが、
その能力は小学校時に伸ばしきれるものではない。
ふとしたきっかけで伸びることもあるが、
やはり「伸ばそうという気持ちのある環境」に育つことが重要であるように思う。
だからこそ、進学先も一人ひとりが伸び続けられる学校を!と考えている。
今年お邪魔した小学校の運動会で1年ぶりに会った子がいた。
子どもらしい笑顔で再会を喜んでくれたその子は、
サーパスの生徒ではないのだが、今年6年生で受験をする。
ちょうどお昼休みになるタイミングだったので、
その子は家族の元へと行こうとしたが、ふいに立ち止まってこちらに戻って来た。
そして戻って来た時は、キリリと引き締まった表情に変わっていた。
「ねぇ、来年の2月頑張るから!応援してて!」
あまりに不意の宣言に「おう!頑張れ!」としか返せなかったけれど、
誰に言わされるでもなく、受験までまだ半年以上ある時に、運動会という場で、
あんな表情でこんなことを言われたら…。
「本当に頑張れ!」「大丈夫だから精一杯やりな!」応援してるよ!!!