小学校では5年生の子たちが、塾ではいち早く6年生となり、受験生となるが、
サーパスでは、毎年このタイミングで保護者との面談をおこなっている。
こう聞くと、どのような面談を想像されるだろうか。
「受験生になるのですから、様々な誘惑を全て我慢して、お勉強頑張りましょうね!」
「お父さんお母さんも、あと1年は受験生中心の生活を送ってください!」
「たった1年間!走り切りましょう!」
と、こんな面談だろうか。
結論から言うと、この時期に私がお伝えする内容は、むしろ真逆である。
私からお伝えしたい最重要事項は、
「学年が上がったからといって、お父さんやお母さんが気合いを入れ過ぎたり、
焦ったり、子どもに覚悟を求めたりしないでくださいね!」
ということである。
特に、受験生になった6年生の親御さんなどは、
「1年くらい死ぬ気でやれ!」と本気で思っていたりする。
40年近く生きていると、1年があっという間に感じられるようになるから、
「1年くらい」と軽く言ってしまうが、11歳の子どもにとっての1年は長い。
三日坊主という言葉があるように、勉強を4日続けるだけでも大変な子どもが、
365日死ぬ気で走り切るなど、心身ともに不可能であると言える。
大学受験を、(部活を引退してから)高校3年の1年間、猛勉強して突破した方や、
中学受験を、塾または親御さんの苦行とも言える厳しい管理のもとで乗り越えた方に、
こういう発想の方は多い気がする。
付け加えるなら、なんとなくで塾通いを(子どもに)始めさせてしまった後に、
SNSで流れてくる中受情報に(親が)目を通してしまった場合も危険である。
SNSでは似たような情報ばかりが表示されるようになるので、
(その偏った情報が全てに感じて)ますます焦りを助長する。
受験勉強をマラソンに例えるなら、
スタートからゴールまでを、死ぬ気で走り切るなど不可能である。
さっさと息切れしてスピードが落ちるか、リタイアすることになる。
ペース配分が大事であるし、後半に余力を残しておくことも必要である。
一方で、ずっと同じペースで走ればいいというものでもない。
ちょっと無理してでも頑張った方がいい勝負所が途中であったり、
少し苦しくて、ペースを緩めた方がいい時もあったりするだろう。
体調が悪いとき、友達関係や親子関係でモヤモヤしているとき、
運動会や修学旅行などの行事があるとき、
そういうときにもいつもと同じように頑張るのは難しい。
(そういうときにも勉強を頑張れるなら、それはそれで素晴らしいと思うけれど、
体調が悪いならまずは治してほしいし、人間関係も解決できるなら解決してほしい。)
(大人から言われなくても)自分から勉強を頑張ろうと思った子であっても、
受験勉強は初めてなのだから、ペース配分などわかるはずもない。
せっかく自主的に頑張ろうと思えた子を、その子のヤル気に任せて走らせた結果、
1年持たずに疲れ果てさせてしまったとしたら、それは周りの大人のせいだと思う。
と、そういう意味でも、親御さんにはこの学年が上がった時期だからこそ冷静に、
まだ早い!まだ無理をするときじゃない!と知っていてほしいと思う。
