一方、「計算クラス」は、「応用クラス」と趣旨が異なる。
こちらは、まずは計算をできるようにすること、正解できるようにすること、
という目先の(目に見えた)結果を、その場で手に入れるためのクラスである。
手の動かし方にオリジナリティーなどいらない。
解き方は強制に近い形で守ってもらう。暗算で答えが出せようが筆算させる。
そういうクラスである。
実は、計算ならできる!と思っている人の中に、中学受験の感覚でみると、
それは「できる」のではなくて、やり方を「教わったことがある」だけ
という人がいる。しかも、割と高い割合でいる。
こういうタイプは、「知ってる知ってる!」とは言うのだけれど、
なまじ知ってしまったことで、もう「できる」と早合点してしまい、
結果、サーパスで計算のやり方を初めて教わった子に、理解力で負けてしまう。
なぜ、後から教わった子に負けることがあるかというと、
サーパスでは新しいことを教える際に『型』を強制するからである。
まだ安定した学力のついていない状態では、オリジナリティーよりも、
『型』を身に着けることの方が大事である。
これは、式の書き方や筆算の書き方にとどまる話ではなくて、
例えば、姿勢だとか、利き手と反対の手の位置だとか、消しゴムの使い方とか、
そういう諸々の話である。
偉そうにするつもりはないが、(私たちだけに対してという意味ではなく)
人にモノを教わるというときに、どういう姿勢でいるべきか、
勉強に向かうときに、どういう姿勢で取り組むべきか、
そういうところを疎かにしたまま、何時間机に向かわせたところで、
学力が順調に伸びていくはずがない。
これらが身に着いていない状態は、勉強以前の問題である。
その『型』が身に着くまでは、自由にやらせることの方が無責任だと思う。
もちろん、そうは言っても、楽しさを一切排除したような授業にはしない。
頑張っていれば褒めるし、手が止まれば励ます。
ちょっとでもできることを増やせて、さらには達成感を持って
帰れるようにしてあげたいと思っている。
ちなみに、「計算クラス」にも、計算以外の文章題は準備してあるので、
ここで最近教わった計算を利用した文章題に取り組むことはできる。
また、土曜日に他の習い事をやっている関係で、
本当は「応用クラス」に参加したいのに、
どうしても金曜日の「計算クラス」にしか参加できないという方には、
「計算クラス」の課題が終わった後であれば、
「応用クラス」の課題を差し上げている。
金曜日の「計算クラス」は定員間近であるけれども、
うまく活用していただきたい。