「ウチの子は、勉強は得意ではないけれど、(算数は)わかって帰ってくる」
以前、保護者の方に言われた一言であるが、
この言葉はサーパスの算数の特徴の1つと言っていいと思う。
もちろん、算数を苦手とする子であれば、なかなかこうはいかない。
カリキュラムの半分どころか、ほとんど理解できずに帰ることもあるかもしれない。
だが、算数の点数がいい子、わかりやすく言うなら、塾でクラスが上の子は、
みんな授業内容をわかって帰ってくるかというと、普通は、そんなことはない。
他塾を悪く言いたいわけではないが、
大手塾こそ、授業内容をわからずに帰る子がいる。
そして、家に帰ってきてから、ご両親か家庭教師がフォローするのである。
こういうタイプは、家に帰ってからが本当の勉強時間になるので、
先生の話を聞くよりも、板書写しに集中する。
その場で理解することに集中力や思考力を使うのではなくて、
家で勉強することを前提にしているので、
聞き漏らしよりも書き漏らしを恐れるのである。
塾で理解して帰ってこないから、家で教えなおし、おぼえなおしになる。
このとき、よっぽど教えるのが上手な親御さんであれば別だが、
我が子に親が勉強を教えるとバトルになるのは、よくある話だ。
バトルにならなかったとしても、教え方がよくなかったり、
考えさせることなく教えすぎてしまったり、
よくわかっていないものを、ただおぼえさせたり…ということが起きる。
仕方がないことなのだろうとは思うけれど、悪循環である。
なんにせよ、この「算数を家庭でフォローする」というのは、
いわゆる高偏差値の子であっても、中学受験においては当たり前の話なのだが、
サーパスでは、多くの家庭で、「家庭で算数は見ていない」と言われる。
(わかっていないことがあっても家庭で教えないでほしい、
わからないなら質問にくるようにと伝えてもいる。)
要は、授業内で理解することを放棄するようには、なってほしくない。
その場で理解しようと集中する。よく読んで、手を動かして思考する。
試行錯誤した結果、間違えたのならそれは悪いことではなくて、
むしろ良いことである。だから、テストの点数だけでは判断しない。
サーパスは、こういうスタンスで算数を教えている。
その結果、算数をわかって帰れるようになるのである。
もちろん、100%すべてをわかって帰るのはサーパスでも難しい。
むしろ、そうだったとしたら、授業のレベルが物足りないのだと思う。
だが、算数を得意だと言い切れるほどではない子であっても、
おおよそ(7割8割方)のことを理解して帰れるくらいにはなる。
このことは、サーパスの算数の特徴であると思う。