それで、今日のニュース
『休日の部活指導を地域や民間の団体に委ねる「地域移行」を実現すべきだ』
についての話なのだけれど、2025年度末を目指しているという話なので、
まだまだ議論は重ねられると思うが、個人的には、半分賛成で半分は懐疑的だ。
賛成の理由は、前回のブログでも書いたように、
先生の負担が大きすぎるという問題の解消に役立つかもしれないからである。
ところで、もう15年も前の話であるが、ノーベル賞を受賞された方が、
「塾は禁止せよ!」と教育再生会議(安倍内閣時)の中で発言されていた。
その方は、勉強は本来学校で学ぶもの、学校以外では遊ばないと!
と主張されていた記憶があるが、その主張に沿うためには、
先生に「勉強を教えることに集中できる」環境がないといけないと思う。
また、これは僕自身の経験でもあるが、
良い授業をするためには、先生自身に充電する時間が必要である。
子どもと接していると、子どもからエネルギーをもらえるという面もあるが、
自分のエネルギーをどんどん分け与えているような面もある。
旅をしたり読書をしたり、美味しいものを食べたり、
そういうことでエネルギーを補充しないと、枯渇してしまう。
だから、せめて休日くらい、きちんと休めるようにするのは、
良い授業をするためにも必要なことである。
一方で、半分は懐疑的である。
部活動って、真面目にやりたい人もいれば、そこまでではなく、
ゆる~くやっていたい人もいると思う。
野球部に入ったからといって、誰もが甲子園を目指そうとは思っていない。
例えば、夏の大会前、同時にテストも近いようなときに、
外部の熱血コーチに指導されるとしたら…。
そして、そういうときに休むような部員には、
コーチが冷たくあたるなんてことがあるとしたら…
と、そういう問題があったときに、その責任の所在はどこになるの?
ちょっと心配になる。
また、外部のコーチが、素晴らしいコーチだった場合も、それはそれで、
学校の先生たちは苦労するかもしれない。
なぜなら、そのときの子どもたちは、学校の先生の言うことより、
コーチの言うことを聞くようになるのが目に見えているからである。
すると、結局、先生の負担は減らない。
むしろ、見えないところでの問題が増えることで、より負担が増えるかもしれない。
やっぱり先生の仕事って、大変で難しい。