朝から、ビッグニュースが飛び込んできた。
(メジャーリーグの)エンゼルスで、今季、大活躍した大谷翔平選手が、
アメリカン・リーグのMVP(最優秀選手)に満票で選出された!
というニュースである。
2年前にイチロー選手が引退し、今年松坂選手が引退し、個人的には、
応援していた野球選手が段々といなくなって寂しさを感じていた今日この頃、
気持ちを明るくさせてくれる、嬉しいニュースであった。
さて、大谷選手のこれまでの活躍ぶりや、人としてのふるまい、
日々の努力については、テレビでも大々的に取り上げられているので、
ここでは割愛することにして、どうやったら、大谷選手のような人に育つのか、
今日は、その大谷選手の成長に大きな役割を果たしたであろう、
大人2人について書こうと思う。
1人目は、大谷選手の母校である花巻東高校野球部の佐々木監督である。
昨日の朝日新聞の記事からの抜粋であるが、
「身体能力は重要です。子どもに親の骨格は遺伝するので、親も観察します。
さらに重視するのは、親が子どもにどんな言葉をかけているか、
他の親とどんなふうに接しているか。
親の育て方や考え方で子どものマインドは変わり、
伸びしろに差が出ると感じています。」
2人目は、大谷選手のお父さんである。
こちらは、3年前の東洋経済の記事であるが、
お父さんが息子に求めていたものが3つあって、
1つ目は、「大きな声を出して、元気よくプレイする」。
2つ目は、「キャッチボールを一生懸命に練習する」。
3つ目は、「一生懸命に走る」。
お父さんが大切にしていたことが、
ヒットを何本打ったとか、三振を何個奪ったとか、試合に勝ったとか、
そういうことではなくて、全力で取り組むことであったり、
基本を大事にすることであったり、他の人とのコミュニケーションだったり
であることがよくわかる。
もちろん、大谷選手のようになるためには、
持って生まれた体つき、身体能力があってこそであるとしても、
数々の名選手を世に送り出してきた花巻東の佐々木監督が、
「さらに重要なのは…」と、能力以外のことを話すのである。
お父さんが、取り組む姿勢を大切にするのである。
佐々木監督は、先ほどの言葉の後に、こうも言っていた。
「指導によってすごい選手を生み出すことは難しいが、
だめにしてしまうのはたやすいと思う。」
教育に携わるものとして、肝に銘じておかないといけない言葉である。