ソフトボールの試合中、上野投手がボールを投げる際に、
解説を務めていた元日本代表監督の宇津木妙子さんが
「113キロ(時速113km)」
と、球速をズバリ言い当てたのが神解説と話題になった。
さて、この時速113kmは、野球を見慣れている人からすると、
全然速く感じないかもしれない。
大谷選手の投げる球は、時速150km以上のこともある。
なんだ、ソフトボールって、たいしたことないな!と思った人に伝えよう。
野球とソフトボールでは、まずピッチャーがボールを投げる場所が違う。
野球では、ピッチャーの位置とバッターの位置が約18m離れているが、
ソフトボールでは、その距離が約13mである。
さぁ、ここからは算数の計算をするよ。
まずは野球から。
時速150km=秒速41.7m(以下の計算では全て小数第二位を四捨五入)
18m÷41.7=0.43秒
つまり、ピッチャーの手を離れたボールは、
0.43秒後にキャッチャーミットに届くということだ。
次にソフトボール。
時速113km=秒速31.4m
13m÷31.4=0.41秒!!!
野球よりも5m近い場所から投げられたボールが、
野球よりも短い時間でキャッチャーミットに届くことがわかっただろうか。
ちなみに、野球で時速160kmという数字を見たことがあると思うが、
この球速で同じ計算をすると、0.41秒ほどである。
しかし、上野投手が時折投げる時速120kmのボールで同じ計算をすると、
な、なんと0.39秒!野球の160kmよりも速いのである!
若干の誤差はあるし、野球とソフトボールの優劣をつけたいわけでもない。
とにかく、言いたいことは、
どっちも打てるわけないということである。