ゲームをやめられないなら

ある程度、精神的に成長したであろう中高生でさえ、
テスト前でもスマホを手放せない子がいる。
「色々調べものをするのにもスマホがあった方が便利」
「わからないことがあった時に、すぐに友達に聞ける」
「音楽聞きながらの方が集中できる!」などと、
もっともらしいことを言うようになる分、手に負えない。

『「置いてあるだけで学習能力が低下」精神科医が語るスマホの本当の怖さ』
という記事が今年の初めにあがっていたが、
勉強机に向かっていても、手元にスマホがあるだけで、学習効果は低下するという。
僕は専門家ではないが、この話は経験的におそらく正しい。

 

では、どうすればいいか。
例えば、現役で国立の大学に入った子の話。
「自分の性格を考えたら、自制はできないと思ったので、
受験生の1年間、必要な時以外、スマホを親に預けていました。」
「受験生の1年間だけ、ガラケーに替えました。」

伝わるだろうか。
国立に受かるような学力のある子でも、意思を強く持つとか、自制するとか、
そういうことに関しては、自信が無いと自覚しているのだ。
そして、自覚した上で、どうしたらいいかを判断したのだ。

 

ここに、ゲームをやめられない子が「ゲームをやめる」ヒントがある。
受験生になれば、自分からゲームを遠ざけられるようになって欲しい!
あるいは、受験学年でなかったとしても、けじめをつけて欲しい!
と思う気持ちはわかるけれど、まぁ、口で言うほど簡単ではない。
小学生にして、それらを自制できる子がいたら、
その子は、それだけでとてもエライと思う。

とにかく、ゲームには、中毒性がある。
ついつい依存してしまう麻薬のような力がある。
(もちろん、麻薬に手を出したことは無いから、想像上の話であるが。)
だから、究極的には、自分の意思だけで止められるものではない、
と思った方が、イライラすることも落胆することもなくて良いと思う。

中毒性のある麻薬のようなものを買い与えてしまった人にも、
責任の一端はあると思って、「ゲームをやめる」ための協力をしてあげて欲しい。