解けるけれど遅い。とにかく遅い。

問題を解く時に、比較的正確に解けるが、
とにかく時間がかかりすぎるタイプがいる。

このタイプは、生活全般、何をするにも遅い子が多いように感じる。
ご飯を食べるのも、お風呂に入るまでの時間も、靴下を履くだけでも…
(家での様子を 見たことはないが)何もかもがゆっくりなイメージである。
もし、こういったことが当てはまる子なら、ペースアップさせるのは難しい。
何をやるにも自分のペースでやりたいと思っているので、
勉強に取り掛かるまでの時間も含め、急がされるのが嫌なのだと思う。

急がされるのが嫌なので、急がされるとミスが増える!と主張する子もいる。
もちろん、ペースを速めたら、その分ミスが増える可能性は高い。
だから、正確性を優先して、スピードについては諦める方がいいこともある。
だが、限度がある。
あまりに遅すぎれば、少なくとも受験では戦えない。

 

このたとえでは、ちょっと無理があるかもしれないが、
ピアノをある程度習っていると、
ショパン作曲の「子犬のワルツ」を課題として出されることがある。
この曲は、手の大きさ(指の長さ)を必要としない上、難度もそこまで高くないが、
可愛い子犬がピョンピョン飛び回っているような、じゃれ合っているような、
そういう感じに弾こうとすると、それなりに速く弾かないといけない。

ゆっくり一回弾いただけで、弾けるようになったとは言わない。
ゆっくり弾ける!では、子犬のワルツにならないのである。
速く弾くには、四の五の言わずに、何度も練習するしかない。
そして、練習する時には、(ピアノを習ったことのある人にしか伝わらないが)
楽譜に書かれた指番号を守って弾くことも重要である。
ここで、自分の指使いの方が弾きやすい!と自己流でやるよりも、
先人の教え(知恵)通り、素直に、愚直に、
その指の動きが馴染むまで、何度も繰り返すことが肝要だろう。

 

と、随分無理やりなたとえ話だったが、
問題を解くスピードが遅い人の特徴としては、
ただ単純にダラダラやるクセがついている。
自分のペースを崩したくないだけ。
練習量が足りない。
指示を守らず自己流でやっている。
と、こんなところが考えられる。

自分のペースのままでいいと思っているなら、改善するのは難しいが、
改善したいと思っているなら、
勉強には、すぐに取り掛かり、始めたらダラダラすることなく
指示を守って解き、練習量を少し増やしてみたら、いいと思う。