サーパスでは、6年生の夏以降、
カリキュラムテストのような定期テストは一切やらなくなり、
代わりに『過去問』演習を始める。
この『過去問』演習は、(基本的に)各自の志望校に合わせておこなうので、
それぞれの子の、テストに対するモチベーションは、
カリキュラムテストや外部模試よりもおそらく高いものになるはずである。
しかしその分、緊張感やプレッシャーも相当なものになると思う。
そうすると、計算ミスを頻発する子が現れる。
3問の計算問題に対して、1問どころか2問間違えたりする。
各5点だったとすれば、出だしで10点も落としたことになる。
こんな答案用紙を持ってこられたら、大人はついつい
「何やってんだよ!」と、怒ったり呆れたりするわけだが、
子どもだって、好きで間違えているわけではない。
最初に書いたように、相当なモチベーションで臨んでいたのだ。
もちろん、だからといって、計算ミスを
「仕方ないよね!」なんて言葉で終わらせるわけにはいかない。
計算ミスはなくしてもらわないと(せめて減らしてもらわないと)戦えない。
だが、怒ったり呆れたりしたところで、これが直るわけじゃない。
じゃぁ、どうやったら計算ミスをなくせるか?
(『計算ミスは本当にミスか』2014年12月のブログも参照して欲しい。)
特効薬はない。
だけど逆に、こういう人の計算ミスはなくならないっていう例は山ほどある。
・「ケアレスミスで10点も落としたよ~」と、誰も聞いていないことを自ら公表し、
ミスさえなければ、もっとできたんだアピールをする子。
・やり直せばできる!(実力がないわけじゃない!)と、
1回で正解しなかったことへの問題意識が無い子。
・「これからは計算ミスをしないように見直しをもっとちゃんとやろう!」と、
(猿でもできそうな)反省だけで終わる子。
・叱られるんじゃないかと、怖がっているだけの子。
・「計算嫌い!」嫌いだから仕方がないと自分勝手に納得する子。
まだまだいくらでも例は出せるが、
どれもこれも、計算ミスが直りそうもないのが伝わるだろうか。
計算ミスは、言ってみれば、誰でもする。
でも、毎年、本気で合格したいと思った人から、ミスをしなくなる。
合格したらいいなぁ…なんてのとは違う。
絶対合格するんだ!という、断固たる決意である。
それを持てたら、計算ミスなんかした時には、心の底から悲しくて悔しくて、
きっと自分に対して、怒りさえおぼえる。
それでようやくスタートラインかな。