僕は昔からドラマをほとんど見ない。
見てしまうと、はまってしまうタイプだと自覚しているから。
僕は煙草はやらないが、もし一度でも吸っていたら、
きっとヘビースモーカーになっていたと思う。
また、ドラマにはまってしまうと「○曜日の○時から」という縛りで、
自分の人生が窮屈になりそうなのも嫌だ。
自分の意思とは違ったところで制約を受けている気がして、
どうも不自由に感じるのである。
しかし『コウノドリ』というドラマを見てしまった(笑)。
そして案の定、完全にはまってしまった。
『コウノドリ』は産婦人科医療をテーマにした(原作は漫画)ドラマである。
このドラマに登場する女性(主に妊婦さん)の気持ちを、
本当のところで僕が理解することは難しい。
ただ、「赤ちゃんが無事に生まれてくることは当然ではなく、(中略)
元気に無事に赤ちゃんが生まれてくることは奇跡の連続である」
(『コウノドリ』ホームページより)
というのは、(ドラマはフィクションだと思うが)十二分に伝わってくる。
妊婦さんを演じている方々の演技が素晴らしいから、
というのもあるかもしれないが、
1人の赤ちゃんを出産するために、
どれだけの「想い」が込もっているかがわかってくると、
無事に赤ちゃんが生まれてくるたびに泣ける。
赤ちゃんの泣き声を聞いて安心し、寝顔を見てホッとする。
綾野剛さんや吉田羊さん、大森南朋さんの温かい眼差しと優しい声、
そして絶妙な間でかける言葉のチョイスもいい。
いいドラマだと思う。
ドラマにはまったのは、たまたまだったけれど、
お母さんやお父さんの「想い」を今まで以上に考えるようになったし、
その奇跡の連続で生まれてきた子どもたちと、
今こうして縁があるのも奇跡だなぁと、しみじみ思えるのも、なんだかいい。
うん、いいドラマだ。