2002年の日韓ワールドカップの時に、直前まで日本代表候補にいながら、
最後の最後で代表から落選した時の言葉です。
「悔しくないの!?」とお母さんやお父さんに言われて、
「悔しくない。」とか「別に。」と答える子が増えました。
「悔しい」と思えるかどうかも才能の1つだと言う人がいます。
そもそも「悔しい」という感情は、
頑張ってダメだった時に初めて味わう感情なのかもしれません。
つまり、頑張っていない人には「悔しい」という感情がないとも言えるのです。
そう考えると、「悔しい」と思えるようになることは、案外大事なことのように思います。
「悔しい」が頑張ってダメだった時に出る感情であるなら、
「悔しい」と思った時には何らかの敗北感や挫折感を味わっているわけですから、
味わわずに済むならその方がいいような気もします。
しかしうまくいかないことも人生一度や二度、あるいはもっともっとあると思います。
その度傷つきたくないから頑張らないでおこう!とか、
さっさと寝て忘れてしまおう!では成長はできないのです。
中村俊輔選手は2006年と2010年のワールドカップでは
日本代表に選出されています。
日本代表以外の活躍で言うと、
2006年にはスコットランドのセルティックに在籍していて、
チャンピオンズリーグでマンチェスターユナイテッドと戦いましたが、
そこで今でも語り継がれる伝説のフリーキックを決めて勝利に貢献しました。
また翌年にはスコットランドリーグでのMVPに選ばれています。
確実に「強く」なったのだと思います。
ところで、「悔しい」と思えるかどうかは、
本人の頑張りや意識によるところが大きいですが、
「悔しい」と思わない子どもに「悔しい」と思う感情を身につけてもらうには、
周りにいる大人の頑張りが必要であるように思います。
本人の問題だからと本人任せにしたまま、その子が大人になってしまったら、
その時には本当に誰も手を差し伸べてはくれないでしょう。
難しい言葉ですが、いい意味での自尊心を持てることは大切なことです。