サーパスや、過去、私の教えてきた経験でいうと、
学力の高い子には、宿題はあってもなくてもどちらでもいい。
宿題があったらあったで、きちんとやる子もいるにはいるが、
片手間でやる子、あるいは、全くやらない子もいる。
つまり、やや強引で、逆説的ではあるのだが、
宿題によって、彼らの学力が維持されているわけではないということである。
では、その子たちは、勉強しなくても学力が高いのかというと、
そういうことではない。
自分で課題を見つけて、自学できるほどに自己管理ができているわけでもない。
親が独自の課題を課していて、実は家で猛勉強しているというのでもない。
彼らができるようになっている理由は、
「何を」やるかではなくて、「どのように」やるかが上手だからである。
どのように勉強すると、(自分は)おぼえられるか、
どのように勉強すると、(自分は)理解できるか、
どのように勉強すると、(自分は)問題を解けるようになるか、
どのように勉強すると、(自分は)ミスを減らせるか、
こういったことを、経験的に学んでいる。
そして、こういったことをもっともっとスムーズにできるように、
授業や、ちょっとしたアドバイスも聞き漏らさないようにしているし、
指示を出せば、それを素直に取り入れている。
逆に言えば、授業やアドバイスを細部まで聞かず、指示を守らず、
イヤイヤ机に向かい、適当に問題を解き、答えは殴り書く。
答え合わせはしたりしなかったりで、
答え合わせをしたとしても、間違っているものにも〇をしたり、
間違えた答えを書き直して〇をしたり、ただ赤ペンで答えを写したり。
そして、終わらせたことでもう満足で、振り返りもせず、
結果的に、テストでも同様の間違いをして、
「あんなに勉強したのに無駄だった」などと言い放つようなやり方では、
どれだけ宿題をやったところで、学力が伸びるわけがない。
そんな間違った勉強法で宿題をして、悪いクセがつくくらいなら、
少量の宿題を、集中して丁寧に取り組んだ方が、学力は伸びると思う。