第一志望合格率について

1つ前のブログで書いたことの補足になるが、
僕は、第一志望のレベルにどれだけその子の学力が離れていようと、
本人が受験したいと思っているのなら、その受験に反対しない。
これは、受けないと絶対受からないけれど、受けたら受かるかもしれない!
という宝くじのような発想ではない。
だから、「受けたいなら受ければ?」
という、ある種、無責任な態度を取っているわけではない。

今の勉強のやり方を続けていても受かる可能性が全く無いときは、
大変申し訳ないが、「可能性はゼロです」とお伝えするし、
やり方を変えてくれさえしたら可能性が増すと思われるときには、
そこへの理解を得られるようにお話しする。

6年生の夏を過ぎてから、(そのときの実力と)かけ離れた学校を言われたときは、
「今からではさすがに間に合いません」と言うこともあるが、
4年生、5年生の段階で言われた場合は、その時点でどれだけ力が離れていても、
入試のときに勝負できる力になっているよう、そういう指導を考える。
だから、自ずと指導はそれなりに厳しいものとなる。

 

ここがとても難しいところである。
行きたい学校のレベルがその子のレベルよりも高い。今のままでは届かない。
だから、どうにか届かせてあげたいと思うけれど、厳しいとついてこられない…
と、こういうことがよくよく起こる。

一応、付け加えておくと、僕は別にこのことをダメだとは思っていない。
受験するのが高校生なら、何を甘えたことを…となるかもしれないが、
中学受験は、小学生がするものだからだ。
ここに大人の論理を当てはめても仕方ない。
ヤル気はあってもできないことや、持続できないことはある。
それを踏まえた上でするのが中学受験だ。

だから逆に、親御さんが大人の論理を押し付けているように見える場合は、
「要求がきつすぎます!」「無理です無理です!」と止めることになるし、
「憧れの〇〇中学に受からせてあげたい!」と、親御さんが言っていたのに、
その親御さんが「ここまでやらないといけないんですか?」「かわいそう」
などと言いだした場合は、「ここまでやらせて今さら親がぶれないでください」
と、生意気なことを言わせていただくこともある。

それで親御さんを不快にさせたり、落ち込ませたりもしている(と聞く)。
生意気申し上げて申し訳ないと思いつつも、
それだけこちらも本気でやっておりますとも思っている。

 

どうせ届かないだろうからとランクを下げさせて算出した合格率ではない。
受けることがかなわなかった学校さえ含めての合格率である。
もっといえば、そもそも行きたかった学校に合格する可能性を高めるために、
その1つ上のランクを目指させたときは、それを含めての合格率である。
(例:逗子開成に行きたい子に、浅野まで届く勉強をしておきましょう!と
こちらから提示した場合は、浅野を第一志望としてカウントしている。)
その割には、結構高い合格率なのではないかと思う。