大学入学共通テストにおいて、6科目が過去最低の平均点になったという。
その中でも、新聞やインターネットで最も話題になっているのは
「数学Ⅰ・A」という科目である。
数学の先生によれば、今年の「数学Ⅰ・A」は悪い問題ではないが、
本来、共通テストは、教科書レベルの学習をしてくれば、
点数の取れるテストであるはずで、そのレベルをこえてしまっている。
少なくとも、あの制限時間で解き切るのは、
もっと高いレベルで勉強してきた人でないと難しい。
と、こういう評価だった。
まぁ、このくらいでいいやという勉強ではなくて、
もっと突き抜けた勉強が必要であるという考え方は、
トップレベルを目指す人には必要だと思うけれど、
それならそうと最初からアナウンスしておいて欲しい。
少なくとも、共通テストの在り方としては、違うんじゃないかと思う。
だが、ちょっとズルいなと後からなら思えたとしても、
試験を受けているその時は「聞いてないよ~」なんて言っている余裕はない。
テストが難しかったとしても、文句を言わずに、諦めずに取り組むしかないのだ。
で、突き抜けた学力を持っていない子は、そのまさに試験の最中に、
自分の準備してきたことや想定を、うまく修正する必要がある。
例えば、80点とろうと思っていたけれど、このテストで80点は難しそうだ。
次(他の科目)に繋げるためには、なんとか5割はキープしたい。
少なくとも、80点取れる準備をしてきた自分が、これだけキツイんだから、
他の人にも、きっとキツイはずだ。
大丈夫!俺ができないなら、みんなできないはずだ!というようにである。
そしてもう1つ。数学の先生の考察で目立っていたものがある。
それは、「数学Ⅰ・A」の後、お昼休憩をはさんでおこなわれた
「数学Ⅱ・B」という科目についての考察なのだが、
このテストは、例年と比べても、ほとんど変わらないレベルだったようだ。
しかし、平均点が「数学Ⅰ・A」とあまり変わらないレベルで低かった。
つまりこれは、午前中におこなわれた「数学Ⅰ・A」のショックを
引きずったからなのではないか?という分析である。
そういうところは多分にあると思う。
試験の最中に(あるいは休憩時間に)うまく切り替えられなかった人が
多かった可能性は十分に考えられる。
大学入試の話なので、テストを受けている人の多くは高校生であると考えられる。
それだけ成長したお兄さんお姉さんであっても、テストでこんなに動揺するわけだ。
まして小学生だったら、テスト中に自分をコントロールするのは
ますます簡単ではないのだけれど、逆に、それができたら、だいぶチャンスだよね!
ってことは間違いないと思う。