新4年生入塾テストを実施する理由(国語編)

入塾テストの国語については、授業さえ実施していないので、
そもそもが半分おまけの感じであるが、
大手の塾が小学校低学年から公開模試という形でおこなっているような、
いわゆる国語のテストとは、かなりテイストの違うものを用意している。

漢字も書けるに越したことはないし、ことわざや慣用句、四字熟語も、
全く知らないよりは、3年生でもある程度知っていて欲しいと思うけれど、
今流行りの(?)、テレビのクイズ番組に出てくる問題のような細かいことを
3年生に求めているわけではない。
もちろん、大人顔負けのことわざ慣用句マニアや、四字熟語マニアがいたら、
それはそれで面白いけれど、全員がそうならなきゃいけないとは思っていない。

また、模試などでよく出る問題、
例えば、選択肢の問題や書き抜き問題を多く出題すれば、
低学年からの塾通いをしていたかどうかや、模試慣れしているかどうかは
わかるかもしれないけれど、こういったことも別に求めていない。

それよりは、文章(文字)を丁寧に読めるか、あるいは、
読んだ文章の内容を、少しの間、記憶にとどめておけるか、
そもそも、飽きずにじっくりと取り組めるか…
といったところを試してみたいと思っている。

 

少し話が広がってしまうが、今、タブレット学習が急速に普及しつつある。
しかし、タブレット学習には、
一目で画面全体が視界に入ってしまうという問題点があるそうだ。
脳内外科医の加藤俊徳さんによれば、
人間の脳は、眼球を上下左右、できるだけ大きく動かした方が鍛えられるらしい。
例えば、先生が黒板に書いたものを、ノートに写すという単純な作業でさえも、
最近はできない子が増えたが、これだって、ひょっとしたら、
眼球をあっちこっちに大きく動かす経験の不足から、
脳が十分に鍛えられていないということなのかもしれない。

 

話を戻すが、公開模試のようなテスト、
特に小学校低学年用の国語のテストの点数で、
その子の国語力を評価できるとは思っていない。
低学年のうちは国語が得意だったのに…と、こんな言葉を聞かされることがあるが、
小学校低学年のテストは、傍線部の近くを読むと答えが書いてある問題が多いため、
そのテストに慣れていれば、点数を取りやすいというだけの話である。
そこで取った点数は、それだけで国語力と呼べるようなものではない。

と、こういう考えがあっての、あの入塾テストである。
なんか面白いね!とか、案外難しいね!と、楽しんでいただけたら幸いである。