昨日、元SMAPの中居くんが、ジャニーズ事務所を退所する
という会見をおこなった。タイムリーには見られなかったが、
仕事から帰ってテレビをつけたら、ニュース番組でも放送されていたので、
そのくらい大きな関心を集める会見だったと思われる。
会見は終始和やかなムードであったが、
それはおそらく、中居くんの人柄がそうであるからだろう。
物腰も表情も、質問に答える時の言葉のチョイスも、誠実な印象を受けた。
さて、その中でも特に共感した言葉は、以下の部分である。
「間違った判断をしてしまうことはあると思う。
後悔する決断があってもいいと思う。
後悔がなく間違った選択をしないようにと言われるけど、
後悔とわかっていても飛び込まないといけない瞬間というのは、
人生の中で一度や二度はあってもいいんじゃないかと思えるようになった。
そこに足を踏み入れる勇気というのも、
そしてしっかりと後悔を受け入れるというのも大事なんじゃないかと思った。」
中居くんの意図したものと同じであるかはわからないけれど、
僕の関わっている「受験」というもので考えたら、
こういうことなのかな?と思うことを書いてみる。
目指す志望校に対して万全の準備をして受験日を迎え、そして合格する。
これは、非の打ち所がない、最高のストーリーである。
後悔など、どこにもないだろう。
普通は、このストーリーを理想として、受験勉強をやっていくものだと思う。
一方で、ちょっと穿った見方かもしれないが、
万全の準備で臨める受験というのは、どこかにまだ余力があったのではないか。
もっと高い目標を掲げてもよかったのではないか。
本当は、自分をもうちょっと(いい意味で)追い込めたのではないか。
まだまだ伸びる可能性があったのではないか。
と、こういう発想もあるのではないか。
高い目標を掲げたり、挑戦をしようとしたりすれば、
大変な思いをするばかりでなく、失敗して傷つく可能性も高くなる。
やらなきゃよかったと後悔することもあるかもしれない。
だから、常に無茶した方がいい!とは言わない。性格にもよるだろう。
(中居くんも「一度や二度はあっても…」としか言っていない。)
でも、その機会は、ひょっとすると大きく飛躍するチャンスになるかもしれない。
見た目上の成功を手に入れられなくても、
その後の人生に繋がる大きな経験を得られるかもしれない。
そしてもう一つ。「しっかりと後悔を受け入れる。」という言葉。
チャレンジが成功する可能性は決して高くない。だけど、その失敗を
いつまでも後悔や、コンプレックスとして引きずるのではなく、
それも自分の一部として飲み込み、受け入れる。これはとても重要だと思う。
それさえできれば、きっと後悔にさえならない。そんなことを思った。