立つ鳥跡を濁さずどころじゃない!

今朝、起きてすぐに見たニュースで、
エイバルの乾がバルセロナ相手に2ゴールを決めていた。
サッカーに興味のない人には、ごめんなさいだが、
あまりの衝撃に一瞬で目が冴えた。
世界的にも歴史的にも、これからの日本のサッカー界にとっても、
大きなニュースだと思う。

そして、これと比べたら、世界的にも歴史的にも小さなニュースなのかもしれないが、
もう1つ、心躍って、感動したニュースがあった。

それは、ミランの本田がホーム最終戦で
久しぶりに試合に出て(今年ようやく2試合目)、フリーキックを決め、
EL(ヨーロッパリーグ)出場権獲得の6位を決定づけたというニュースだったのだが、
このニュースが感動的なのは、ここからである。

この試合後に、今季で彼がミランを退団すると発表された。
繰り返すことになるが、本田はホーム最終戦で出場機会を久しぶりに得ただけでなく、
ゴールを決めるという結果を残し、その勝利によってELの出場権を獲得したという、
『もっている』感!
これが心躍る理由である。

ミランという名門チームで、10番という栄光の背番号をつけた選手は、
まだ数名しかいない。(僕はルイコスタが好きだった)
しかし、期待される背番号だからこそ、数々の批判を浴びた。
試合に出られないことが多くなって、ベンチで過ごしていても、
試合に出ない10番と非難を浴びていた。
ミランのファンからも、日本人からも、批判の的になることが多かった。

認めてもらえない。評価してもらえない。それどころか、批判される。非難される。
こんなことがあったら、自暴自棄になったり、素行が悪くなったりしてもおかしくない。
そして、そういう境遇に置かれていた人が、もしそこを出ていくことになったら、
悪態をついて出ていったとしても不思議ではない。

しかし、ゴールを決めた後、本田を中心に選手達の祝福の輪ができたことや、
負傷で戦列を離れているアバーテが、
「彼(本田)のようにプロフェッショナルであり、誠実な選手は稀な存在だ」
と語ったことから、
彼が試合に出られなくとも、腐らず真摯に練習に取り組んでいたことがわかる。

そして、試合後の取材エリアで
「ひと言だけ、いいですかね。『ありがとう』とミランのファンに言ってください」
と、自身のゴールとEL出場という置き土産に、
感謝の言葉まで添えてチームを去るのだから、
本田かっこよすぎでしょう!