昨年末に、5年生の算数クラスで入試問題を解かせた。
授業中に数問の入試問題を解かせるのは毎度のことだけれど、
実際の入試問題を50分きっちりかけて
この子たちに解かせたのは、算数では初めてである。
カリキュラム上、まだ教えていない問題が入っている入試を避けたので、
入試問題と言えど、解けるだけの道具はすでに揃っている。
今まで習ったことを全てマスターしていれば、満点だって取れるかもしれない。
と、ハードルを上げておいて(笑)、でもそう簡単に満点は取れない。
満点どころか半分取れる子もそんなにいない。
「入試問題なんだから、そう簡単には取れない」という人がいるとしたら、
その人は入試=応用と思っているのかもしれない。
しかし、入試問題の全ての問題が応用問題なんてことはない。
どんなに難しいといわれる学校でも、基本問題は存在する。
そして、その難関校であっても、実は基本問題の成否が合否を分けることは多い。
「基本(問題)はできるけれど、応用(問題)が解けない」
こういうセリフをよく聞くけれど、実際は
「本当に基本ができているのだろうか?」
「できていると思っている基本があやしいのかもしれない」
と、思った方がいいかもしれない。
例えば社会でも、
一問一答形式の参考書でなら答えられる答えを、テストでは答えられなかった、
という経験をしたことがある人は、結構たくさんいると思う。
その状態なら、基本ができているとは言えないと思う、
と、こういうことである。
つまり何を言いたいかというと、基本が定着したかどうかは、
ある程度実践的な問題で確認した方がいいということである。
ドリルのような問題集を解けたからと言って、
もう基本はカンペキ!などと思わない方がいい。
過去問を解き終わってから、答え合わせをすると、
「なんだ、そんなことか!」と思うような簡単な問題を間違えていたりする。
それらをケアレスミスなどといって誤魔化さずに、
「基本がまだまだなんだな」と、謙虚になって、勉強し直そう!
と、そういうことである。