では、どう「工夫」するかであるが、理想は教わっている先生に相談することである。
あなたの授業を担当している先生、あなたのことを知っている先生であった方が、
相談したときに返ってくるアドバイスは的確であるはずだ。
だが、そう言っておきながら、この「教わっている先生に相談する」というのは、
それが可能な塾と、可能でない塾とがある。
そして、中学受験生の大多数が通っている大きな塾では、
これは大体において可能でない。
そもそも、大きな塾では授業中であろうが授業外であろうが、
基本的に個別の質問は不可である。まして、個別の学習相談など可能なはずがない。
また、運よく相談することができたとしても、
その先生があなたのこと(学力や特徴など)を把握しているとは限らない。
大きな塾であっても、最上位クラスに所属している場合や、
常に一番前の席に座っている場合など、
先生も教室長も、その子のことをちゃんと把握しているということは稀にあるが、
そういうことでもなければ、相談相手を見つけることがまず難しい。
要するに、先日あげたブログ「パンフレットに載らないサポート②」と同様に、
うまくいかないことがあったとき、苦しいときに、
頼れるところがあるのとないのとでは随分と違うと思うということである。
サーパスに限った話ではないが、小回りのきく塾であれば、
教わっている先生に直接相談することは、可能である場合が多い。
(そのときのアドバイスが腑に落ちないものなら、他の先生に相談するのも手ではあるが)
そこでもらったアドバイスを、その通りにまずは実践してみてほしい。
だが、残念ながら、どんなに力のある先生でも、
100発100中で成果の出るアドバイスをできる保証はない。
だから、アドバイスを実行してみたら、その経過も先生に報告し、共有する。
経過がわかれば、細かな修正をしたり、やり方を大きく変えたりもできる。
何度でも相談できるのも、この規模の塾の強みである。
ここで塾や先生を頼らないのであれば、個人塾のメリットは半減してしまうと思う。
それなら、解答解説がびっしり載った家庭用教材を(何冊も)購入させて、
「学習のサポートは親御さんの役割ですよ!」という大手塾に通うのと大差ない。
むしろ、「塾には頼らない」「期待しない」「親が教えるしかない」
と思っているご家庭なら、最初から大手に通った方がいいかもしれない。
