バスケットボールの日本代表で、現在NBAに挑戦中の河村勇輝選手をご存知だろうか。
渡米する前は、私たちの地元、横浜のビー・コルセアーズに所属していたので、
試合を見に行ったことのある人もいるかもしれない。
その河村選手に関する記事が昨日プレジデントオンラインにあがった。
https://president.jp/articles/-/100053
子どもの頃から群を抜いてうまかった河村選手であるが、
一度だけミニバスのコーチに怒られたという話である。
怒られた理由は、(そこから走ってもボールに届かないと判断して)
ルーズボールを追いかけなかったからである。
ある程度、うまい選手であれば、自分の脚力とボールまでの距離感で、
ボールに追いつけるか追いつけないかが、走る前からなんとなくわかるが、
そうはいっても、実際に追いつけるかどうかは走ってみないとわからないし、
追いつけるかどうかだけが大事なのではない!
と、ミニバスのコーチは、その取り組む姿勢を叱ったようである。
オリンピックなどで、河村選手のしつこく喰らいつく姿を見たことがある人なら、
(ボールに追いつけなかったとしても)
彼の一生懸命なプレースタイルが胸を打つのを知っていると思うが、
実は、この叱られた日から、河村選手はルーズボールを追いかけるようになったそうだ。
このときのコーチの叱責が、彼のその後に繋がったと考えるならば、
それには大きな価値があったと言えると思う。
怒られても不貞腐れるだけ、◯◯ハラだと逆に不満を言うだけ、
もしくは、怒られたその時だけ気をつけるといった人の方が、
世の中には圧倒的に多いと思う。
だから、一回の叱責でその後の自分の姿勢を改められたという、
この一点だけでも、河村選手が人として素晴らしいと言えると思う。
一方で、おそらくそのミニバスチームの中で、一番うまい河村選手に対してでも、
(良くないことをしたときには)遠慮せず、機を逃さず、指導したコーチも、
これまた素晴らしかったのだと思う。