生徒が新6年生になるタイミングで、親御さんにお配りする資料に
過去に私の教えた生徒の中で、ちょっとユニークな子たちの例を載せている。
<フェリスに進学した子>
家庭学習は、6年生の夏までほぼゼロ。
ただし、授業中の集中度は他になかなか例を見ない程高く、
チェックテストの勉強すら、家ではやらないくらいに授業の中で覚えていた。
基本的に全ての勉強を塾で終わらせるため、わからないところを放置することはない。
どうしても(時間をかけてでも)自分で解ききりたいものだけ持ち帰り、
家で考えてもわからないものは、塾に来るなり質問に来ていた。
塾でしか勉強しない分、休み時間や授業前後は黙々と勉強。
その日のうちにやりたい勉強が終わるとすぐ帰る。理想的なマイペース。
<聖光に進学した子>
算数でいうところのヒラメキが弱いタイプ。
ヒラメかないなら、全てを体に染み込ませるくらいに、
あらゆる種類の問題をやり込め!と指示したところ、素直にひたすらやり込む。
例えば、1週間でこの20枚のプリントを終わらせよう!と課題を与えると、
大概その日のうちに解き終えて、さらに、復習を愚直に何度も繰り返す。
若干指示待ちになりがちだったが、そのスピードとストイックさに脱帽。
これだけやれれば聖光・浅野は落ちない。
<横浜共立に進学した子>
理系科目苦手、文系科目得意の顕著な例。
開き直って算数は受験者平均までしか狙わない。
理科も覚えていれば点数が取れるものに絞って欲張らない。
その代わり、国語と社会は相当マニアックなものまで覚えてもらう。
4科目の偏差値は四谷合不合で57。算数は50ジャスト。
受験に関して言えば戦略勝ち。
家で勉強する習慣のない子は、受験で成功しないとか、
合格できたとしても、中学に行ってから深海魚になるだとか、
そういう意見をよく目にするが、そんな十把一絡げにして決めつけなくて良いと思う。
また、ヒラメキが苦手な子は難関校に合格しないとか、ヒラメキ力は地頭だとか、
そんな風に考える人も多くいるようだが、
点と点が線で繋がる時期が遅いか早いかだけのことだと思う。
さらには、中学受験では算数が肝とよく言われるが、
だからといって、そればかりになってバランスを崩すよりは、
好きで楽しい勉強を中心にしながら、受験に臨んだっていいと思う。
実際、フェリスに進学した子は、今、医学部で頑張っているし、
聖光に進学した子も、その後、東大に進学したと聞いている。
(横浜共立に進学した子だけ、残念ながら近況がわからない。)
サーパスは宿題の少ない塾であるが、このたった3例でも、
それぞれの子に与えている課題の「質」と「量」が違うことに気付かれると思う。
割と最近の「おかぽの中庭」でも取り上げていただいたので、そちらもどうぞ!
https://ameblo.jp/p-departure-33/entry-12870177544.html