本日、藤嶺藤沢中学校の説明会を開いていただきました。
藤嶺中学校は、藤沢駅から徒歩15分、
お寺の敷地(石段)を通って登校します。
言葉を選ばず申し上げれば、なんとなく地味な印象を持たれるかもしれません。
また、中学受験では、わざわざ受験をするのであれば、偏差値〇〇以上に…
と、偏差値での志望校選択をされる方が多いと思いますから、
そういう意味では、物足りなく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そうだからこそ、藤嶺という学校が存在していることが、
とてもありがたいことであると感じています。
というのも、小学生から中学2年生くらいまでの間、いえ、ひょっとすると、
もっと長期に渡って、「男子」は「女子」と比べて精神的に幼いことが多く、
その時期に「男子」だけで過ごせることの安心感があるのは、
例えば、人(主にお母さんや女子)から干渉されずに、
自分のペースで自分の好きなことにのめり込める時間と空間があることは、
大人が思っている以上に、重要な意味を持つことと思います。
勉強が得意で成績上位の子が、必ず精神的に大人びているとは言えませんが、
逆に、成績がうまく伸びていかない子に幼い子が多いのは、
なんとなく頷けるのではないかと思います。
しかし、神奈川県において、男子校の多くは高偏差値帯に位置していて、
幼い男の子の受け皿となる男子校が、時代の流れを受けて、
どこもかしこも共学校になってしまったら…と考えると、
藤嶺中学校の存在は、本当に貴重であると思うわけです。
また、藤嶺中学校の先生がすごいところは、教え子(塾の卒業生)の名前を出すと、
名前とその子にまつわるエピソードをおぼえていることです。
その子が10年以上前の生徒であってもです。
しかも、就職が決まった電話があったとか、結婚式に招待されたとか、
旅行帰りにお土産を届けに学校に寄ってくれたとか、最近飲んだとか…
卒業してもなお、関わりを持っていることもあります。
成績優秀者とか文化祭の実行委員長とか、
そういう子だけをおぼえているのではなくて、一人ひとりを見てくれている。
この、ともすると、ちょっと暑苦しくてしつこい男同士の関係があるのが、
藤嶺中学校の良さなのだと思います。
明るく元気、運動大好き、ノリがいい…
今風に言えば、陽キャな男子もたくさんいると思いますが、
物静かで、みんなでワイワイやるのは苦手…というような男子にも居場所があり、
それを先生がきちんと見てくれている。
他の学校に行っていたら、全体の中に埋もれたまま、
普段、何をやっているのか、今日いたのかどうか気づかれないような男子さえも、
目をかけ声をかけ、最終的には伸ばしてくれる。
その良さが今日の説明会で少しでも伝わってほしいと思います。