お財布に1344円入っていて、789円の買い物をしたとする。
1000円札で代金を支払えば、お釣りは211円。硬貨が4枚返ってくるので、
お財布の中には、硬貨が全部で15枚入っている状態となる。
買い物をしたのに、かえってお財布が重たくなるのである。
では、お財布の中身をスッキリさせるにはどうしたらいいか。
このとき、1000円札と共に344円も支払うと、
1344−789=555円で、お財布の中は硬貨が3枚となり、スッキリする。
と、こういう支払い方ができるのは、日本特有のことであるらしいが、
日本だからこそ、この発想ができるかどうか
を試す問題が出題される(ことがある)。
こういう問題が解けるかどうかのカギは、計算力も必要だけれど、
それ以上に、問題の意図を汲む力なのだと思う。
そして、その意図を汲めるかどうかには、
実体験としての経験値が関わってくるように思う。
近頃は、急激にキャッシュレス決済が進んでいるから、
カードや、スマホを使って支払いを済ませることが多いことと思う。
だから、上記のような問題は、そのうち見かけなくなるのかもしれない。
だが、今すぐになくなるとも思えない。それは、今の時点ではまだ、
子どものうちに、そういう経験をしておいてほしい
と考える大人(先生)が多いからだ。
また、食料品も日用品もネットで注文して、玄関まで届く時代かもしれない。
だが、食料品の産地だとか旬だとか、あるいは、その価格に対して、
「全く知らない」という人が増えていることについて、
それでいいのか?と思う大人は、もうしばらくいるはずだ。
だから、GWのような休みの時期こそ、こういう実体験を増やしてほしいと思う。
遠出(旅行)のような一大イベントもあっていいけれど、
スーパーに親子で買い物に行って、
産地表記や、この時期、何が安くて何が高いかを見てくれたらと思う。
買い物かごに入れる際に、購入するものの合計金額を暗算してみてもいい。
会計時の金額表示を見たら、お弁当を平気で残すような態度は変わるかもしれない。
2019年の8月のブログ
『机に向かってやるものだけが勉強じゃないって話』
も参考にしていただきたい。
この問題を解けなくても、合格点には届くかもしれない。
しかし、こういう問題を出題してくることから、
学校が、どんな問題意識を持っているかがわかる。
どういう子に来てほしいと思っているかが見えてくる。
GWの過ごし方のヒントになれば幸いである。