家の棚を新調した。
すでにできあがっている棚を買った方が楽なのだけれど、
自分で組み立てる棚の方が安いこともあって、そちらにした。
こういう組み立て式の家具にありがちなのだが、
組み立て方の説明書が不親切で、パッと見ただけでは、
どれとどれを繋げればいいかわかりにくい。
説明書と、違いのわかりにくい部品と、たまに完成図とを見比べながら組み立てる。
「ここを抑えながら、こことここを繋げるって一人じゃ無理だろ!」
などとブツブツやりながらも、結構楽しい。
そして、出来上がった時には、ちょっとした達成感がある。(腰は痛い。)
大人にとっては大した話ではないのだけれど、
近頃は、こういうのを苦手とする子が増えた。
以前の夏のブログでも書いたが、工作のようなことをさせると、
「どれを繋げていいかわからない!」「これとこれを繋げればいいの?」
と、聞いて楽しちゃうタイプや、
よく見もせずに、全然違う部品を繋げたり、突然切ってみたりするタイプ…と、
『よく見て(読んで)、考えて、想像する』ことを放棄してしまう子が多い。
このように、よくわからない時に
『よく見て(読んで)、考えて、想像する』ことを放棄してしまう子が
一般的に、勉強を苦手とするタイプである。
選択肢の問題なら、根拠もなく適当に記号を書いたり、
それらしいものを雰囲気で選んでしまったりする。
算数や理科の計算分野でも、問題文中にある数字を適当に組み合わせて、
ただただ、解答用紙を埋める子がいる。
だが、そういう子の答案からは、計算に使ったであろう式を見ても、
どういう思考を経て、その答えに至ったかを感じ取ることができない。
なぜなら、何も考えていないのだから。
実は、これは成績がまぁまぁ優秀な子の中にも起こりうる現象である。
あるレベルまでは、きちんと守っていた型を、
「全然わからない!」と、突然手放してしまう。
それまでと同じように、基本に忠実に手を動かして思考すれば、
解法の糸口が見えてくるにもかかわらず…である。
「読め!」と言われたら、「読んでるよ!」と思う子や、
「考えろ!」と言われたら、「考えてるよ!」と思う子がほとんどだから、
こんなことを言われてもピンとこないかもしれないが、
放棄するクセがついてしまった子は、その自分のクセを自覚して、
問題を解けなかったとしても、せめて放棄しないようにしよう!
と心がけて欲しいと思う。