先日、おかぽの中庭を読んでいて、そういえば!と思い出したので、
4月末にあがった記事を今さらながらご紹介。
『「底辺校」出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由』 阿部 幸大著
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55353
あまりに反響が大きく、すぐに続編が出たほどの記事である。
読みやすい文章なので、そちらをまず、最後まで読んでいただきたい。
さて、自分の人生経験、人生観をもとに、それぞれの「常識」が出来上がる。
それは仕方のないことだが、問題なのは、
自分の「常識」外のことを、「ありえない」と切り捨ててしまう態度だ
と阿部氏は言っている。
生まれるところは選べない。
僕ら(このブログの読者のほとんどは東戸塚周辺にお住まいかと思われる)は、
たまたま都心に生まれ育っただけ。
でも、そのたまたまが、実は恵まれた環境であることを知らず、
当たり前=「普通」になって、そうでないものを「普通」じゃないと切り捨てる。
切り捨てているつもりはなくても、
対岸の火事になってしまって、関心を持たない。問題意識も当然持てない。
阿部氏の問題提起は、地域格差についてだったけれど、
これは何にでも当てはまるのではないか。
塾に通えるのは当たり前じゃない。
勉強なんてやりたくない!と思う人もいるかもしれないけれど、
勉強をさせてもらえるのも決して当たり前ではない。
私立に通わせてもらえるなんて、もっと当たり前じゃない。
自分が恵まれた環境にいたことに気付かないと、
将来偉くなっちゃった時に、格差を肯定したり弱者を切り捨てたりするんじゃないか。
自分は頑張って勉強をしてきたんだ。勉強してこなかった人のことなんて知らない。
そういう人にはなって欲しくないなぁ。
戦争の無い日本に生きている。
これだって、当たり前じゃない。