氷山の一角

良いとわかっていても、できないことってよくあると思います。

 

本は読んだ方がいい。

字はキレイに書いた方がいい。

式や図は書いた方がいい。

実体験を多く積んだ方がいい。

 

こうしたことは、いわゆる「やった方が良いこと」として、多くの人が耳にしていると思います。特に、式や図を書こう!ということは、サーパスにいると1日に何回も聞く言葉だと思います。

 

またこの手の話か、と思われるかもしれません。
ですが、裏を返せば、それだけ言わないとできないことなんだと思います。
もちろん、一回で素直に手を動かしてくれる子もいます。一方で、指示した5分後には、何も原形が残っていない子もいます。

個性の違いといった事は無視できませんが、個性の一言だけで片付けてしまうのは少し乱暴な気がします。本気になったら、やることはそう変わらないと思うからです。

 

 

やった方がいいんだな、と頭で思っていても、そう長くは続きません。根っこの部分では「面倒だな」「意味あるのかな」「答えわかればいいじゃん」など、頭とは相反する言葉が渦巻いているからです。

 

3大心理学者であるフロイトは、人間の持つ2つの意識を海水に浮かぶ氷に例えています。海面から浮いている部分を顕在意識(頭の意識)海面下に沈んでいる部分を潜在意識(心の意識)と呼んでいます。

 

タイタニック号の話でも有名ですが、海面下に潜む氷は、海面上に浮かぶ氷の10倍にもなるのです。ですから、見える氷の部分で「良いこと」と思っていても、見えない氷の部分で「そうはいっても…」と思ってしまうと、行動にはつながりません。

 

頭の10倍をも占める、心の意識。

 

これを変えるための方法を試行錯誤する日々です。
きっかけは、何気ない一言だったり、志望校が決まった瞬間だったり実に様々。これこそまさに個性によるものなので、手を替え品を替え、投げかけ続けるしかありません。ただ、全ての子供に共通していることがあるとすれば・・・

 

サーパスを信じてもらうこと。

 

これしかないと思います。

刻一刻と、近づいてくる2016年2月1日。それまでに、少しでも多くの「やったほうが良いこと」を実践してもらえるよう、残りの日数を邁進してまいります。