試してみる

整数に関する問題

A×A=奇数・・・・・・(条件1)

A+B=偶数・・・・・・(条件2)

B×C=偶数・・・・・・(条件3)

A+C=偶数?奇数?

大した問題ではないが、一応解説しておくと、

条件1より、同じ数をかけ合わせて奇数になるAは、そもそも奇数である。

条件2より、奇数であるAにBを足して偶数になったということは、Bも奇数である。

条件3より、奇数であるBにCをかけて偶数になったということは、Cは偶数である。

よって、奇数のAと偶数のCを足した場合、その和は奇数になる。

近頃の傾向として

『A×A=奇数なら、Aは奇数』というのは、

暗記した方がいいか?(おぼえないといけないのか?)

『奇数+○=偶数なら、○は奇数』というのは、

暗記した方がいいか?(おぼえないといけないのか?)

『奇数×□=偶数なら、□は偶数』というのは、

暗記した方がいいか?(おぼえないといけないのか?)

というスタンス(姿勢・態度)が、随分と蔓延してきているように思う。

こんなもの、ちょっと考えればわかりそうなのに、

その「ちょっと考える」ことをしないで、すぐにおぼえようとする動きがある。

でも実は、「考える」ということが、どんなことかわかっていないから、

「考えなさい」と言われても、どう「考えて」いいかがわからなくて、

そういうものだと自分を納得させているのかもしれない。

だが無理やり納得させただけで、理解していないので、

ちょっと違う問題になると太刀打ちできない。

おぼえたものと違う。忘れた。となる。

「考える」って難しい。

うぅん、「考える」って難しくない。

この問題(条件1)だったら、

例えばAが2だったら2×2=4で偶数になるけれど

Aが3だったら3×3=9で奇数になった!Aは奇数なんじゃないか!

と見当をつけて(試してみて)正解に近づくことができる。

この「試してみる」って作業は、まさに案ずるより産むがやすしで、

やってみたら答えや手がかりがみつかる重要な方法だ。

もちろんこう言っても、今の時代は、

「なんで2を試したの?なんで3で試したの?」と聞く子がいるのだが、

別に何で試してもよかったんだけど、とにかくやってみることが大事なんだよ!

ってことが、伝わるといいなと思う。