先日、小学校の同級生の結婚式に招待された。
仕事柄頻繁には会えないが、もう随分と長い付き合いになる彼は、
卒業文集に将来の夢を「お医者さん」と書いて、
実際に医者になった、聡明で心の温かい、自慢の友人である。
いきなり話は横道にそれるが、
中学受験をすると小学校の仲間と別々の学校に行くことになるので、
地元に友達が少なくなる…という人がいるが、
通う学校が違ったことだけで疎遠になるっていうのは、
ちょっと発想が小っちゃいんじゃないかと思う。
さて、話を戻してその結婚式。
招待された顔ぶれの中で、僕が知っているのは、
その友人の御家族と、小学校の同級生メンバーだけだったが、
長い付き合いの僕らは、「めでたい!めでたい!」と思いつつも、
はしゃいだりすることはなく(←いい大人なので(笑))、
しみじみとしながら友人の結婚を身内のことのように喜んでいた。
しかし、その友人の上司が披露宴の最初に、
その日に全く似つかわしくないスピーチをしたのがとても残念だった。
職場(病院)での人間関係については僕は知らないし、ひょっとしたらその上司が
友人のことをあまり良く思っていないこともあったのかもしれないが、
友人にとってだけでなく新婦側にとってもおめでたい席、
しかも御親族やたくさんの友人が集まっている席で、
年齢も下で部下でもある男の結婚を、
その上司が素直に祝福できないというのは、とてもとても残念だった。
もし仮に、その上司にとって心から祝福できない結婚だったとしても、
その場限りで祝福することくらいできるはずで、
それが逆にその人の器の大きさを示すのではないかと思う。
その上司が、頭がよくて腕のいいお医者さんだったとしても、
人のことを心から祝福できる人でもあって欲しいと思う。
ドラえもんの「スタンドバイミー」が、先日テレビで放送されていたが、
しずかちゃんがのび太君と結婚する前日、お父さんから言われた一言が素敵である。
「あの青年は決して目立った取り柄があるわけじゃない。
しかし、人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことが出来る。
それが人間にとって1番大切なことなんだからね。」