中高生の頃、部活の後輩に無類の数学好きがいた。
僕も数学は好きで得意な方だったが、
僕の数学好きはせいぜいテストの点数がいいとか、受験に使えるといったレベルの話。
しかし後輩の数学好きは、愛読書が数学の本で、
いつも分厚い数学の本を持ち歩いているといった次元の話だった。
ちょっと、いやかなり変わった奴だと思ってはいたが、
その後輩は当然のように東大の数学科に現役で入った。
以前、「面白くて眠れなくなる数学」(桜井進著)という本が気になって読んではみたが、
ほとんどの部分がさっぱりわからない(笑)
あぁ彼はきっとこういうことを楽しんでやっていたんだなぁと思う。
突然だがノーベル賞には数学賞がない。
その代わり数学にはフィールズ賞というのがあるが、
こちらは「4年に一度、40歳以下、4人までの受賞」という厳しい条件である。
(2013年6月13日のブログ参照)
歴代の受賞者は52人で、日本人は3人。
1954年に小平邦彦氏、70年に広中平祐氏、90年に森重文氏が受賞している。
そのフィールズ賞受賞者が今日発表され、女性で初となる
イラン出身で米スタンフォード大のマリアム・ミルザハニ教授(37)ら4人が選ばれた。
数学、算数のひらめき力は、男性の方があるようによく言われる。
大学受験においては、女性が数学を選択しない例をよく耳にする。
実際このフィールズ賞も過去52人が男性であったように、
そういった部分は否定できないのかもしれない。
しかし同教授は高校生の時、国際数学オリンピックで
94、95年と連続で金メダルを獲得し、「イランの天才少女」と呼ばれていたそうだ。
これからますます数学の分野でも女性の活躍が見られることだと思う。
何事にもこういった先駆者の存在は大きい。
ちなみにこのフィールズ賞を選考する
世界的学術機関「国際数学連合」の次期総裁に、日本人として初めて
京都大学数理解析研究所の森重文教授(63)が選出された。
(フィールズ賞日本人3人目の受賞者の方である)
勝手な意見であるが、せっかく日本人が選ばれたのであるから、
それを機に、数学、もっと言うと算数の教育に対して、
公教育レベルで力を入れて欲しいと思う。