昔話

今日は私事、昔話を少々。

僕が小学生で、塾通いを始めたときのこと。

その日のことは、ほとんどおぼえていないのだけれど、

ある日母親に連れられて、近所の小さな塾に行った。

おぼえているのは、入塾テストを空き教室で一人で受けている風景。

そして次の記憶ではもう、入塾して通い始めていた。

両親にはこの時点で僕に通わせたい学校があったそうだが、

なぜこの近所の塾を選んだのか、

その理由が今振り返って考えると全く見えてこない。

行かせたいと思っている学校の実績も無いし(少ないのではなくゼロだった。)、

建物は本当にボロく(パンチで壁に穴が開いた。)、

そしてまた行かせたい学校の実績が出ている塾が

近所に他にあったにもかかわらず…なのだ。

しかし結果として、この選択は僕にとって間違いなくベストな選択だった。

勉強を楽しんでやることができる塾であり、

学ぶことやできるようになることが何より嬉しく思える塾であり、

先生の期待に応えたいと心底思える塾であったからだ。

今思い出しても、先生のこと、塾のことを本当に信頼していた。

今もなお、理想とする塾像・先生像はこの時の塾であり先生である。

自立ということで言えば、多少どころか、

かなりの依存心があったことになるのかもしれないが、

先生の言う通りに勉強していれば間違いないと確信していた。

課題がどんな量だろうが、どんなに難しかろうが、

「スナフキンならできるはず。」と手渡されたものなら、

やれるに決まっていると思っていた。

結果として、この小さな塾から初めての実績を出すことができたのだが、

たくさんお世話になった恩返しというか、置き土産に少しでもなったらいいな。

なんて小生意気なことを子どもながらに思った。

先生がたには感謝してもしきれないくらいだし、

両親にもよくこの塾を選んでくれたと感謝感謝であった。

この話を自慢話と取られたら残念である。

こんな信頼関係をもし築くことができたら、

計り知れないパワーが生まれるということを伝えたい。

一緒に頑張ろう!