1月初旬の寒の入りを過ぎ、二十四節気でいう「大寒」を迎えるころになると、
「中学受験」がより現実的に、視界に飛び込んできます。
これはちょうど、東名高速道路の御殿場あたりで
富士の高嶺を目の当たりにしたかのような圧倒的な威圧感で
生徒たちの眼前に現れます。
登るべき対象がはっきりと自覚されたとき、
若き登山者たちは何を考えるのでしょう?
なにしろ冬山への初登山です。
不安・恐怖・焦燥(しょうそう)といった魔物が身にまとわりつくのも当然でしょう。
笑顔に潜んだ「大丈夫かなぁ…」という呻き(うめき)がひしひしと伝わります。
では、ここから受験当日までの数日間をどのように過ごしたら良いのでしょうか?
否、この問いはここではやめておきます。
受験当日までに時間があったらやってみるのもいいかなと感じることを
簡潔に話すことにしましょう。
みなさんは今非常に急いでいるでしょうから。
それは、これまでの受験勉強で使用してきたノートやプリントを
改めて「見返す」という作業です。
ただし、ここでいう「見直し」は、中身の見直しという意味ではありません。
そのような復習は当然やっているでしょうし、やらされてもいるでしょう。
私が言いたいのは、これまでどれだけの「量」をこなしてきたのか、
ノートやプリントの「厚み」にもう一度「五感」で触れてみるということなのです。
皆さんは、中学受験を志して以来、相当な「量」の学習をしてきたのです。
そして、その「量」は絶対に受験会場にあるライバルたちに劣っていないはずです。
4年、5年、そして6年各々の学年で必死に書き、
ガリガリと解いてきた証(あかし)を目で、手で、その他の感覚も総動員して
再確認してみて下さい。
すると、「これまでこんなにやってきたのだ。だから大丈夫!」と
勇気と自信がふつふつと湧いてきます。
皆さんの先輩たちもそうした行動を通して
入試本番を落ちつき払って突破していきました。
もう一度言います。皆さんは、相当な「量」を解いてきたのです。
誰よりも!
さあ、さっそく作業に取りかかりましょう。
その先に「受かる!受かってやる!私は絶対受かるんだ!」と
強い気持ちを持ち、プラス思考に考える「自立した」自分を発見するはずです。
(文章末に来るはずの「オチ」の一文を削除)
えっ、オチがない?…
そのとおり。この文章にはオチがありません。
なぜオチがナイ?
その質問は野暮というものです(笑)