まだまだ毎日暑いですが、どの学校もいよいよ来年の入試情報を確定させる時期になりました。
私学の教員をやっている友達に聞くと、「9月頃には入試問題はできあがってるよ」と言っていましたから、(時事問題はまだまだ追加されるのでしょうが)まさにいよいよといった感じです。
今日は逗子開成の学校説明会がありました。
生徒は1学期の期末テストだったようです。
かつての教え子に会えなかったのは残念でしたが、
是非是非テストも頑張っていて欲しいです。
さてさて、説明会中にあった話の中で、
逗子開成を志望していない男子であっても、また女子であっても
聞く価値があると思うお話を算数中心に2、3お伝えしようと思います。
まずは算数から。
比較的多くの入試問題は、計算問題から始まります。
今年の逗子開成の入試問題(2012年1次)では計算は3問ありました。
1問1問の正答率はそれぞれ70%を上回るそうなのですが、
3問全て正解した人は受験生の49%と意外に低いようです。
約半分の受験生が計算を全問正解していないのです。
しかしこの事実から、「なんだ。計算間違えてもいいのか。」と考えるのは
もちろん間違い!です。
逗子開成の計算問題の配点が何点なのかは
発表されていないのでわかりませんが、
算数が150点満点であることと問題数から考えれば、
1問につき5〜9点はあると考えられます。
後半の問題で正解することの苦労を思えば、
また仮に9点を他の科目で補おうとした時の
正解しなければいけない問題数を考えれば、
この計算をしっかり取る重要性がわかると思います。
また逗子開成では、大問の2番がいわゆる1行題(基本問題)になっていて、
この入試では6問ありました。
1問ごとの正答率はここでも60%を超えるそうですが、
全問正解者は25%前後で、1番の計算と2番の1行題を全て正解したのは
17%ほどだったそうです。
勘のいい人ならおわかりかと思いますが、
合否を分けるポイントになってそうですね。
そして、ここまでがキチッとできる力があるのであれば、
おそらくそこから後ろの大問についても(1)なら正解できるとか、
得意な分野なら(2)まで解けるかもしれないのです。
また添付したファイルを見ていただくとおわかりの通り、
5番の解答欄はとんでもなく大きいです。
これは途中式や考え方も書くためであって、
答えだけだと○がもらえないのですが、
学校説明会等で「ウチは部分点をあげています。」と言われる学校なら、
キチンとわかりやすく書いてあれば、加点の対象になります。
白紙はもちろん、書きなぐりの計算用紙のような答案では
採点してもらえませんが、
順序立てて書いてあれば△がもらえる可能性があります。
ちなみに受験では1点が大きな差となります。
解き方が美しいかどうかで言えば美しくはないのですが、
全部書き出して答えを求めたとしても、
それがちゃんと整理されて書かれていれば点数がもらえます。
普段から図や式を丁寧に書く癖をつけておくことや、
最後まで諦めない姿勢を持つことが大事だと伝われば幸いです。
算数の話がだいぶ長くなってしまいましたが、社理のお話を1つ。
逗子開成に限らず、「基本問題を出題します!」と
説明会で言われるところの基本問題とは?という話です。
まずはテキストなどで太字のところ。
市販されているどの参考書でも聞かれるようなもの。
これらに加えて、小学校で配られる『教科書』に書かれていること。
実はこの教科書をどのくらい読み込んでいるか。
小話やコラム、実験…などなど。こういったところが差になるようですよ。