中学や高校で勉強についていけなくなったときに、
個別指導の塾を検討するケースは多いと思う。
学校の授業についていけなかったのに、塾や予備校の集団授業を選択するのは、
無謀な気がするし、基礎の基礎から教え直してほしいと考えてのことだと思う。
だが、とりあえず塾に入れば(塾が)どうにかしてくれるかな?
くらいの意識では、おそらく何も改善しない。
勉強が苦手でも、本人にヤル気があれば、そこから立て直すことは可能だが、
勉強をやりたくない気持ちの方が強ければ、
担当の先生を雑談に引き込むとか、ずっと心ここにあらずの状態で過ごすとか、
そういう方法で、わざわざ塾に入ったのに、(そこでも)勉強をしない選択をする。
要は、個別指導塾に入ることがスタートなのではなくて、
勉強をなんとかしたい!学び直したい!できるようになりたい!
と思うことが、本当はスタートなのだ。
そういう意味では、個別指導塾は、学力が高く向上心のある人にこそ有効だと言える。
学ぶ意欲があるのだから、自分の足りないところにとことん向き合える。
他の人に合わせる必要もないから、すでにわかっていることに時間を割くこともない。
指導する側も、その子一人の成長に合わせて、
やるべき教材も、説明の仕方も、いくらでも変えられる。
大人にしか通じない話になるが、長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の関係である。
では、個別指導こそが最善である!と言いたいのかというと、そうは言っても、
学校やらなんやらでは、集団授業、集団生活が依然行われるわけなので、
集団の中で学びとる力を着けることや、そこで自分の課題を見つけること、
あるいは、人から刺激を受けたり、切磋琢磨したりということも大事なのだと思う。
また、実際に通ったことのある人ならわかると思うけれど、個別指導は割とお高い。
もう何を言いたいかおわかりかと思う。
サーパスを充分に活用したらいいんじゃね?という話である。
教室には切磋琢磨できる仲間がいる。
友達やライバルが頑張っているのを見たら、自分も頑張れるかもしれない。
わからないことがあれば、あるいは、何をどうしていいかわからないときには、
授業前でも授業後でも、納得いくまで質問したらいい。
最初は、質問するという行為に踏み出せないのもわかる。
恥ずかしい、怖い、緊張する、面倒くさい・・・そんな感情が混ざっているのだと思う。
でも、想像してみよう!
常に一緒に行動しているわけではないけれど、
なんとなく似たような感じ(リズム・雰囲気)で塾に来ている子、
なんなら成績も自分と同じくらいの子が、突然、熱心に質問し始めたら、
「お!あの子すごい!」とか「なんか雰囲気変わった!」とかって思わないかな?
さらに、そういう子がどんどんと増えていったら、取り残された感覚にならないかな?
「出遅れたからもういいや」なんて諦めモードにならないように、
むしろ先陣を切るくらいの気持ちで、自分から行動を変えていったら、
(自分が)他の人から「あいつ、すごい!」って思われるようになる。
頑張ってる人はすごくて、かっこいいんだ。