「3年間、ありがとうございました」
そう言って息子は頭を下げると、振り向きもせずに
試験会場へと足早に立ち去りました。
今思えば、この瞬間が息子の中学受験の集大成だったと思います。
わが家の試験初日は本命校でした。
普段は全く緊張感のない息子もさすがに何かを感じていたのでしょう。
受験校へ向かう電車の中では額に汗をかきながら、
内容のない話題を延々と話し続けていました。
校門前で送り出すとき、どのような言葉をかけようか事前に色々と考えていました。
頑張ってね!いつも通りで!きっと大丈夫!・・・なんか違うな。
しかし準備していた言葉をかける前に、息子から冒頭の言葉の不意打ち。
あまりの想定外の出来事に言葉も出ず、
いつも通りのグータッチをするのが精一杯でした。
姿が見えなくなり、今までの緊張が解け涙腺が崩壊してしまいました。
今この瞬間を体験できただけで、結果なんてどうでもいいとさえ思えてしまいました。
数年間に及ぶ伴走者としての感情も最高到達点に達した瞬間です。
サーパスの先生方は、かなりの時間を子どもたちと接しています。
ひょっとすると家族との時間よりも長い時間を過ごしているかもしれません。
そのため子どもの特性をよく見てよく理解してくださっています。
先生のご指導をなかなか聞き入れない息子に、
「ここまでそれできたんだから、そのまま突っ走れ!」と言ってくださいました。
学習塾をこのように言っては語弊がありますが、
サーパスは息子にとって居場所であり心のより所だったと思います。
3年生の入塾時、学習態度が良くなかった息子を
見放さずに中学受験まで導いてくださいました。
日頃からのサポートは言うまでもありませんが、
特に入試直前の勉強と精神面のサポートの厚さには改めて驚かされました。
直前まで志望校選びに右往左往するなか、
適切なアドバイスと励ましをくださった先生方には感謝しかありません。
本人が熱望していた学校に合格をいただき、今は希望と感謝で胸がいっぱいです。
通常の塾は受験終了とともに塾生活も終わりますが、
ありがたいことに3月まで英語・数学講座を開催してくださいました。
おかげさまで受験ロスになることもなく、
受験の余韻に浸りながらも新生活に向けてのモチベーションを高め
穏やかな気持ちで塾生活を終わることができました。
いい受験でした!
どうもありがとうございました!