テストを返却されたら、たいていの子は、まず点数を確認する。
しかし、この後の行動は様々に分かれる。
今回は、この点数が比較的良かった子についての例を挙げていくが、
1、 誰も聞いていないのに自分の点数を皆に公表する。
または、「ミスした~」と言って、もっと取れるはずだったアピールをする。
2、 お友達に「何点だった?」と聞く。あるいは、勝手に人の点数を覗き見る。
3、 出来栄えに満足して(あるいはホッとして)、余韻に浸る。
4、 どこを間違えたか確認する。(確認するだけ。)
5、 間違えたところをすぐに解き直し始める。
結果を家に持ち帰ってきたときには、(点数は良かったので)
親は、大きな問題はない、よく頑張った方だと思うかもしれない。
だが、上に挙げた例を見れば一目瞭然で、
本当に問題ないのは、5番のタイプだけである。
もちろん、1~4の子たちも、最終的に直しをしたのであればさほど問題はない。
また、サーパスでは、この直しを家庭に投げずに塾でやらせるので、
大きな問題にならずに済ませられる。
だが、それでもやはり差は出る。
伸びていく子には、自分の中に伸びようとする気持ちがあるのだ。
もう1つ例を挙げたい。
2問ミスまで合格の漢字テストが返却されて、1問ミスだったとする。無事合格である。
1問間違えたのは良くなかったけれど、
まぁ、不合格にならなくてよかった!と思って、テスト用紙を鞄にしまう子と、
その場でその間違えた漢字を数回書いて、その場でおぼえ直す子とには、
どうしたって違いが出る。
同じ点数だったのだから、このときの差は大した差ではないかもしれない。
だが、半年、1年経ったらどうだろう。この姿勢の差は、大きな差になると思う。
今日は、6年生最後のカリキュラムテストだった。
そのテストでいい点数を取ろうと思って頑張るのを否定はしない。
だけど、そのテストで終わりじゃない。
点数が良かったら、自分へのご褒美で小休止を取りたいのもわかる。
ずっと走り続けなきゃいけないなんて、そんなことは言わない。
だけど、点数が良くなかったら、ヤベェ!と思ってすぐに勉強に向かうかもしれない。
点数が良くなかったら勉強して、点数が良かったら勉強しないって、
それもなんか変じゃないか?
テストで良い点数を取るための勉強は、テストで終わりになる危険がある。
だが、少なくとも、カリキュラムテストで完結する勉強など、あるはずがない。