例年、この時期になると、4年生の授業で分数を扱う。
良いか悪いかで言ったら、ちょっと悪いかもしれないが、
0と1を書いて、そのちょうど真ん中あたりに区切りを入れて、
「0と1のちょうど真ん中、ここの □ に入る分数なんだ?」(下図参照)
と、このくらいの雑なフリでも、例年の生徒は「2分の1」と答えられる。
どの小学校に通っていても、学校の授業で、すでに分数を履修済みなのだ。
ところが、今年は、ほぼ全員キョトンとしていた。
聞けば、まだ小学校で教わっていないと言う。
なるほど!コロナの影響か!と合点がいった。
そこで、そこから改めて授業をして、生徒が理解した様子だったので、
分母の数が等しい分数の足し算に説明を移したところ…
な、なんと、「それ(分数の足し算)は知ってる!」「(学校で)習った!」
と、全員が口を揃えて言うのである。
衝撃!!!
もし、分数計算のやり方さえおぼえてくれれば、
その説明を省略してもいいと判断したのなら、結構怖い。
「分数とは」「割合とは」を全く知らぬまま、
計算のやり方だけ知っても、きっと本当の力は着かない。
自宅でフォローしてもらっている子や、塾に通っている子なら、
まだどうにかできるけれども、そうではない子は…。
今回のことは気づけたからいいけれど、他にもこういうことがあるかもしれない。
僕たちも目を光らせておかないといけないと思う。