風邪をひいてお医者さんにかかると、
「今日は念のため、お風呂には入らないでね。」
と、言われることがある。
しかし、そうアドバイスをされても、
「お風呂に入るか入らないかまで、お医者さんに決められたくない!」
と、お風呂に入っている人はいると思う。
事の重さはだいぶ違うかもしれないけれど、塾で
「○年生になったら、テレビ、ゲーム、漫画はもう我慢しようね。」
と、言うことがある。(言い方はもうちょっとキツイかも…(笑))
そう言っても、我慢できない子はいるし(笑)、
正直なお母さまからは、
「こんなことを言うと、先生に怒られちゃうかもしれないけど…
1時間だけ、どうしても見たいっていうテレビがあるんですが、
そのくらいの息抜きもダメなんですか?」
なんてことを、恐る恐る(苦笑)聞かれたりする。
本来、そのあたりは、各ご家庭の裁量で決めるものであって、
塾が口を出す必要などない。
テレビも見たければ見ればいいし、見せたくないなら見せなければいい。
1時間見たくらいで入試の合否に関係ないと考えるのも、
こういう時間の積み重ねで差がつくと考えるのも、
ご家庭の考え方次第である。
息抜きがあった方が集中力が高まりやすい、と考えるのも、
大きな目標のために我慢をすることも大事な勉強の1つ、
と考えるのも、ご家庭の考え方次第である。
ただ、「どっちでもいいですよ。ご家庭の判断に任せます。」
って言うのは、今のご時世にはどうも合わないらしい。
「(受験生になると)普通はテレビとかって、もう見ないんですか?」
と、受験生としての『普通』の姿勢や状態を教えて欲しいという人がいたり、
「普通は見ませんよね?私が言っても聞かないので、先生から言ってください!」
と、まぁこんなことが多くあったりするので、
「○年生になったら、テレビ、ゲーム、漫画はもう我慢しようね。」
などと、塾が家庭でのあり方についてまで、口を挟むようになったのである。
見ようと見まいとどっちでもいいと言っておきながら、最後に1つ(笑)。
テレビを見ようが、ゲームをしていようが、漫画を読んでいようが、
勝てば(受かれば)官軍という考え方はある。
実際、受験が終わってから、合格したことを良いことに、
「実は1月もゲームやってた」
なんてことを誇らしげに言う男の子がたまにいる。
その子の中ではきっと武勇伝。
でもそれを自分が聞かされる立場だったら、
その子のことを「すごいね!」と思うかな?
まぁ、小学生ならまだギリギリかわいいかな。
でも、もしそれを中学生になっても高校生になっても言い続けていたら、どう?
かっこいいかな?
というわけで、テレビを見ようがゲームをしようが、任せるけれど、
せめてそれは外で言わない方がいいよ!って思うよ。