サーパスはサーパス

大手塾と個人塾とを比較するような記事や本は、よく目にするけれど、
一言で大手塾といっても、中身はそれぞれで、全く違う。
大手ですらそうなのだから、個人塾は、それはもう、想像を絶するレベルで違う。
だから、複数ある大手塾と無数にある個人塾を一括りにして比較することなど、
本当はできない。

当然、サーパスの考え方やシステムをお伝えする時にも、
個人塾を代表するような顔で話をするのには無理がある。
良いか悪いかはさておき、サーパスはサーパスで、間違いなく特殊である。

例えば、(普段の授業内で)算数の問題を生徒が解いた時、サーパスでは、
答えが合っていても、式や図が合っていなければ丸をしない。
だが、個人塾の中にも、答えさえ合っていれば丸をする塾はたくさんあると思うし、
式や図までは見ない(または見る気が無い)塾もあると思う。
「答えが合っていれば、丸でいいじゃないか!」
「なんで解き方まで、先生の言う通りにしなくちゃいけないんだ!?」
と思っている子や、そう思われている保護者の方も確実にいるだろう。

先に断っておくが、テストや、6年生の過去問指導の中では、
サーパスの教え方と違う解き方で解いたものでも、正解なら丸をする。
答えが合っているのにバツにしたり、減点したりはしない。
(※入試において、式が正しいかどうかまでを見る学校の過去問指導では、
答えが合っているだけでは丸にしない。)

ただ、9月のブログで書いた「答えだけではわからない例」もある。
また、制限時間内に解かないといけないテストを、
まどろっこしい解き方で解いて、時間が足りなくなるのも不本意だろう。
だから、解き方まで見るのである。そして、そこに口出しするのである。
これはサーパスのやり方であって、個人塾に共通するものではない。

たまに、「なんで他の塾は『式を書くように』と言わないのですか?」とか、
「なぜ他の塾は、図や式まで見てくれないのですか?」などと聞かれることがある。
あるいは、「なぜ塾によって、こうも指導の仕方に違いがあるのですか?」
と聞かれることもある。
他の塾のことまではわからないが、それを実行している立場で言えることは、
そんなことを全員に対してやると、時間も労力も果てしなくかかる。そして、
せっかく「式が違うよ!」と教えても、「はぁ!?どこが違うの!?」と、
逆ギレにあうことさえある。結構な労力なのに、全然報われないのだ(苦笑)。

 

他にも、本当に些細な例を挙げてみる。
塾に来るのが遅くなってしまった時。例えば、道路が渋滞していたとか、
電車が遅れたとか、学校の体験学習で家に帰ってくるのが遅かったとか…。
そういうやむを得ない理由で、10分遅刻するとご家庭から電話連絡が入った場合、
サーパスでは、その10分間、履修済みの範囲の復習をしたり、小テストをしたり、
あるいは、その日の(その週の)時事ニュースに触れたりしながら、
新しい授業に入らずに、その子が来るのを待つことがよくある。
(だからといって、その待った分の授業を駆け足でやったり省略したりはしない。)

「遅れてくる人など待たずに、時間になったら授業を始めてください!」
という方もいると思うので、サーパスの対応が正しいとは言い切れないが、
良くも悪くも、サーパスはこういう塾である。