学校選び①

突然ですが、誰にとってもどの角度から見ても100%満足いく学校なんて、
存在しないのではないか?と、僕は思っています。
すなわち、ある人にとっては憧れの良い学校でも、
別の人にとっては物足りない学校に見えることもあると思いますし、
ある人にとっては、バランスの良い学校に見えても、
別の人にとっては、特徴の無い学校に見えるかもしれないということです。

 

一例ですが、授業の補習を積極的にやってくれる学校があったとすると、
そういう学校は一般的には面談見がいいと思われるものです。
しかし、それをみんながありがたく思うかはわかりません。
科目にもよるでしょうし、その補習を担当する先生にもよるでしょう。
また、その補習時間が1時間目より前の時間帯だったり、
6時間目7時間目より後だったりした場合には、
ありがた迷惑に感じる人だっているかもしれません。
もっと言えば、成績がふるわない子にだけ面倒見がいいということに対して、
なんとなく釈然としない思いを抱える人もいるかもしれません。

また、補習があることで、部活動等に制限がかかることもあるかもしれません。
部活や行事、課外活動の充実度がとても魅力的に見える学校でも、
それは、ハードな勉強についてくることを前提にしている可能性があります。
ですから、勉強習慣の無い子が、行事や課外活動にだけ心を奪われて入学してしまうと、
前提となる勉強についていくのが精一杯で、(あるいはついていけなくて)
それ以外のことを楽しむ余裕がない、憧れていた学生生活と違う!
などということが起こります。

 

そういうわけで、ある家庭と別の家庭とでは、
同じ学校に対しての印象が正反対ということもありえるでしょうし、
私たちが(同じ学校についての印象を)聞かれたときにも、
ご家庭によって異なる返事をする可能性があるわけです。

すなわち、勉強だけでも大変なのに、行事等もせわしなくおこなわれる学校の場合、
勉強習慣があって処理スピードもあって、要領も良いような子になら、
合っている学校、向いている学校だと思います!とおススメできても、
逆のタイプには、おススメしにくくなりますし、
パワフルだったり、いい意味で鈍感な子になら勧めやすくても、
繊細だったり敏感過ぎたりする子には勧めにくいということもあるわけです。

ですから、Aさんが「あの学校オススメらしいわよ!」とBさんに伝えたり、
あるいは逆のことをBさんがAさんに伝えたりする場面が、
ネット上や、ママ友同士の情報交換の場では起こり得ると思いますが、
美味しいと思うお店や、お洒落だと思うお店をオススメし合うのとは、
質が違うというか、次元の違う話であると考えています。
学校選びは、もっとナーバスな話であると思っているのです。