サーパスの合格実績を数年分見ていただくと、
在籍人数の割に、合格者が目立って多い学校があることに気づかれると思います。
昨日、説明会を開いていただいた逗子開成もそのうちの1つです。
塾側の好き嫌いで進路指導をしているのでは!?と思われるかもしれません。
まぁ、そこについては、信頼できる学校、お勧めして安心な学校であれば、
神奈川県、しかも横浜南部から通いやすい男子校の種類は、
片手で数えられるほどですので、ある程度の偏りが出るのは仕方ないとも思っています。
逗子開成って、僕にとっては、不思議な学校なんです。
横浜側から見たら、遠足で行くような鎌倉よりもさらに遠くて、
説明会やパンフレットも、やたらと「海」推しで、
なんとなく、のんびりゆったりとした中高6年間を過ごせそうなイメージ。
あまり勉強の話が前面に出てこないと言いますか、
勉強、勉強!競争、競争!していないのに進学校。
そこだけ見たら、令和っぽくないような気がするんですね。
もちろん、東大合格を念頭においた国公立大学への対策、取り組みを、
高2や高3になってからではなくて、中1からやっていこう!というように、
毎年毎年、勉強への取り組ませ方も良いものに変わっているのですが、
そればっかりにならない懐の広さみたいなものを感じるのです。
男子全般、中学生全般、中1、中2あたりで早速、中弛みといいますか、
勉強をやらなくなって、成績が低迷するということはよくある話だと思います。
高校生になる頃に危機感を持てればいい方で、
やらなきゃいけないと頭では分かっていても、
どこから学び直せばいいかもわからないから、結局何もやらずに日々を過ごす・・・
そんな状況は、どこにでもある話です。
逗開に進学した卒業生や、その親御さんからもよく聞きます(笑)。
でも、不思議と持ち直すんですよ、ここの生徒たちは。
勉強!勉強!の学校では、その流れに乗れていたら、大学受験にも強いのですが、
一度、その波に乗り遅れたら・・・という難しさがあるように感じています。
その点、逗子開成には、落ち着きと緩さ、そして信頼があるのかもしれません。
男子のヤル気になってからの後伸びを信じて待ち、
そのときが来たら背中を押してあげるような、
昭和っぽいと言ってもいいかもしれない男子校の空気感。
これは、点数さえ取れれば・・・とは対極の、
地道な読解力や思考力を大切にしている学校だからこそ、
また、その力を鍛えて中学受験を終えた子たちだからこそ、
なのかもしれません。