机に向かってやるものだけが勉強じゃないって話

今年の麻布中学の理科の入試問題では、
「エスプレッソの作り方」が出題された。
入試直後からしばらく話題になったので、御存知の方も多いかと思う。
2番目の大問で、問題数は9問。
ちなみに問8は、以下のような問題である。
『エスプレッソを淹れる際の豆の挽き方は、
粗挽き、中挽き、細挽き、極細挽きのどれがふさわしいか答えなさい。』

もちろん、これは知識を問う問題ではない。
2000字を超える条件文を読んで考えれば解ける問題である。
「こんなの習ったことない!」と諦めてしまう子や、
その問題文の長さに圧倒されてしまう子には到底解けないが、
「また変な問題!」「今年はコーヒーか!」
と目を輝かせて取り組む子には、解いていて楽しい問題となる。

要は、学校や塾で教わったことしかできない!
教わっていないことは知らない!という態度ではなく、
興味、関心、好奇心を持って、日々を過ごして欲しい!
という学校のメッセージなのである。

 

平成21年度の慶応義塾普通部の社会では、こんな問題も出た。
『商品とその値段を示した次のア~カの中で、
一般的な小売価格からかけ離れたものを二つ選んで記号で答えなさい。
大安売りなど特別な場合は除きます。
ア.米5kg:2,000円    イ.もやし1袋(250g):300円
ウ.とうふ1丁:150円   エ.牛乳1パック(1リットル):500円
オ.食塩1kg:150円    カ.たまご1パック(Lサイズ10個):250円』

知識というより、これは常識力といったところか。
お勉強も大事だけれど、お手伝いとかやってますか?
というメッセージかもしれない。

この夏、受験生は、ある程度勉強漬けになって仕方ない。
でも、4、5年生は、これらの入試問題から、過ごし方のヒントを得て欲しい。