話を聞ける子にするための一例

話を聞ける子にするために、どうしたらいいか?
書店にもネットにも、それに関するhow toは溢れている。
それらをちゃんと読んだことはないが、おそらく基本的なところは
共通しているんじゃないかと思う。すなわち、
話を聞ける子にするためには、その子の話をその子の気の済むまで聞く。
ということなんじゃないかと思う。

「今忙しいから後でにして」と言ったっきり、その『後で』がこないパターン。
「で、結局何が言いたいの?」と、話を急がせたり、オチを求めたりするパターン。
話を途中で遮って、「早くこれやっちゃいなさい!」となるパターン。
子どもがせっかく話しているのに、その話の内容を否定したり怒ったりするパターン。
書こうと思えば、まだまだ出てくる。

子どもは、身近な大人の言動を真似る。幼少期ならその対象は親である可能性が高い。
また、ガミガミ怒られ続ければ、防衛本能から聞き流す術を身に着けるしかない。
「厳しく躾けてきたんですが…」と言われても、
それで話を聞かなくなった可能性もあるので、なんとも言えない。

別に、家庭批判をしたいわけではない。
また、育て方を論じられるほど、私は偉くないし、その道の専門家でもない。
ただ、過去はどうであれ、そして実際の原因はどこであれ、
子どもの話を聞いてあげると、改善することって案外あるんですよ!

女性が男性に何か相談(?)のような形で話をした時に、
男性側が自分の正しいと思う考えを述べると、意見を求めたんじゃなくて、
ただ聞いて欲しかっただけ。誰かに言いたかっただけ、
と、こういうようなことがあると聞いた。
なんとなく、これに近いんじゃないかなぁ。
本当の相談の時もあるだろうけれど、ただ共感して欲しかったとか、
肯定して欲しかったとか、受け止めて欲しかったとか。

学校であった話を、塾でよく喋る子がいる。
家でも同じ話をしている可能性はもちろんあるが、
家で聞いてもらえないから、塾で話す子もいるのかもしれない。
話したくて話したくて、こちらの話を遮ってまで話す子は、
自分の話を聞いてもらいたい承認欲求が満たされていないから、
まだまだ人の話は聞けないが、それが落ち着いた頃に、急に話を聞けるようになる。

脳や心の専門家ではないから、科学的根拠も何もないけれど、
この仕事をやってきた、ちょっとした経験則でいうと、
話を聞かせようとするより、聞いてあげることの方が、効果があることが多い。