ミスマッチ

サーパスには、質問したい生徒が5人いようが10人いようが、
質問は1人1問まで、というようなルールはない。
逆に、質問したい生徒が1人しかいなければ、
その子の質問に30分、1時間と付き合うこともある。
生徒の伸びたいという意欲には、できる限り全て応えたい。

だが、年末年始だけは、どうしても6年生の質問が多くなり、
下級生が質問するのを躊躇するという状況が起きる。
決して下級生の質問を聞かないわけではない。
6年生がいても、その子の順番になれば、ちゃんと質問には答えるし、
6年生がいないタイミングなら、質問し放題である。

しかし、その順番を待ちきれない人がいる。
これは、生徒本人ではなく、その生徒の親御さんである。
6年生にとっての年末が、入試直前で切羽詰まる時期なのはもちろんだが、
例えば、我が子が5年生の親御さんにとっての年末も、
入試まであと1年しかないと焦る時期なのだ。

だから、そういう親心を否定する気は全くない。
「ウチの子の質問を優先して聞いてください。別料金を払ってもいいので。」
と、頼まれたこともある。

だが、親御さんのお気持ちはわかるので大変申し訳ないとは思いつつ、
そういった依頼は全てお断りしている。
これはホームページにも載せている塾のコンセプトであり、ポリシーである。

「あと数か月経てば、6年生になります。学年が上がりたての頃は、
熱心に質問に来る生徒はまだ多くないので、そこからは質問し放題です。」
と、今この時期だけは大目に見て欲しいことを、やんわりとお伝えしたが、
「じゃぁ、今わからないことはどうしたらいいんですか?」
と、至極当然のことを言われてしまった。そこで、
「質問を聞かないと言っているわけではないので、順番を待っていただくか、
(先生が)空いているタイミングを見つけてもらいたいです。」
と、返答したが、その方は結局サーパスを辞めていかれた。

その方が間違っているとは思っていない。
ただ、サーパスと合わなかった。